駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

亀田大毅デビュー戦の相手について

 各紙スポーツ新聞で既報の通り、亀田三兄弟次男・亀田大毅選手のデビュー戦の相手が、タイ国(!)のサマート・シットサイトン(=シンサイトン)に決定しました。“ジム発表の戦績”は15戦10勝(8KO)5敗のハードパンチャーという触れ込みでしたが、調べてみるとタイ国特有の記録に対する無関心を差し引いても怪しい内容が……。

  • boxrecの戦績には来日時の戦績0勝3敗しか掲載されていない(→http://boxrec.com/boxer_display.php?boxer_id=302731
  • その来日時戦績
    • 17.4. 3 小縣 新●KO3R
    • 17.6.23 姫野崇史●KO4R
    • 17.9.10 東 豊貴●KO1R
  • 上記3連続KO負けのカドにより、JBCの06年度招聘禁止ボクサーに指名済。
  • ボクシングマガジン」05年11月号の「熱戦譜」によると3勝5敗との成績。残りの7勝(8KO)はどこから沸いて出た?
  • 7勝で8KOてなんやねん。

……肝心の試合振りも、左右の荒いフックを繰り出すだけで、あとは早い段階で連打を浴びて棒立ちになって程なくKOを喰らう、という見事な噛ませっぷりを披露しているようです。対戦相手はA級ボクサーばかりですが、敗戦後の復帰戦など、明らかに「ここだけは負けちゃいけない」タイミングで呼ばれる事が常。
スポーツ紙の報道にはムエタイとの兼業を示唆する記事もあり、まぁよくいる小遣い稼ぎでムエタイと兼業してる選手のようですね。
で、このカードで2・26パシフィコ横浜ではメインイベントだそうで。いやはや、ボクシング界の2・26事件ですなこりゃあ。


しかし、やっとこさ兄貴・興毅の対戦相手と試合内容がマトモになって来たと思ったらこれですか。今をときめくK-1やPRIDEを髣髴とさせるようなドル箱選手×金魚のマッチメイク、まったく研究熱心なことです。これがまだKやPなら、金魚も金魚で大魚を食いちぎろうと奮闘するんですが、ボクシングのタイ人噛ませは、試合開始前からすっかり去勢されてますからねぇ。
せめてボクシング界のイメージダウンにならないように、遠い空からお祈り申し上げます。