駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第2部総括

メインは一進一退の好勝負。目の肥えたファンの鑑賞に堪えうる充実した内容だった。その一方でセミ格の6回戦2試合が凡戦気味だったのは残念。KO連発の4回戦で温まった空気を持続出来なかったと言う点で、出場選手、とりわけ勝った2人には自己の戦いを…

第2部第9試合・Sフェザー級8回戦/○山崎晃[六島](判定2−1)木原和正[ウォズ]●

山崎は10勝(6KO)2敗3分で現在日本Sフェザー級11位。アマ時代には全日本3位などの実績がある。03年に26歳でB級デビュー以来、1つの負傷ドローを挟んで5連勝し、OPBFランキングにも登載。04年末には現世界王者・小堀佑介[角海老宝石]と互角以上の内…

第2部第8試合・ライト級6回戦/○伊波・ファン・カスティーヨ[真正](判定3−0)池田善彦[Gツダ]●

高校時代からアマボクシングで活躍し、卒業後には全日本社会人タイトルも獲得したカスティーヨのB級デビュー戦。対する池田は5勝(2KO)2敗1分で、今年2月にはB級緒戦を制してA級まであと1勝としている。 1R。池田はガードを固めて頭低く下げ、プロ…

第2部第7試合・フェザー級6回戦/●ルートサヤーム・シッスーイ[タイ国](4R2分59秒TKO)川合智[Gツダ]○

当初の出場選手から急遽代替されたルートサヤームは3度目の来日。06年に2度来日し、小阿洋一[Gツダ]と武本康樹[千里馬神戸]に無気力ファイトの末に連敗している。 06年新人王戦でフェザー級西日本準Vの川合は7勝(2KO)2敗3分。今年2月に4回戦で勝利…

第2部第6試合・Sフェザー級4回戦/○森田登[正拳](判定3−0)中川章[泉北]●

両者戦績は森田1勝(1KO)1敗1分、中川1勝(1KO)2敗。森田は今期新人王戦に出場するも1回戦でドロー敗者扱い。中川は今年3月に初勝利を挙げた。 1R。ロングレンジでワン・ツー、ジャブ→フックの打ち合い。中川は先手でヒットを奪ってゆくが、ラウンド…

第2部第5試合・Sフェザー級4回戦/○鈴木悠平[真正](1R2分24秒KO)川脇成太[オール]●

鈴木はこの日がデビュー戦、川脇は1勝(0KO)4敗。川脇は今年の新人王戦で約4年ぶりに復帰したがV候補の高埜剛[尼崎亀谷]に敗れた。 1R。鈴木は肩に力が入って硬さの抜けない立ち上がり。ルーキー特有の無駄の大きな動きが目立ったが、本来のスピードや…

第2部第4試合・Sバンタム級4回戦/○細川智弘[六島](判定2−1)西田至孝[塚原京都]●

両者戦績は細川2勝(0KO)無敗のサウスポー、西田1勝(0KO)無敗。細川は昨年9月、今年3月と連勝。西田は今年3月にデビュー戦を勝利した。 1R。スピードで大きく上回る細川が、ステップワーク駆使しつつ手数を出し、主導権支配ガッチリ。軽打と不発弾だら…

第2部第3試合・Sフェザー級契約ウェイト(57.5kg)4回戦/●下休場マサオ[正拳](1R2分33秒TKO)相原圭帆[金沢]○

下休場は未勝利2敗、相原は勝ち負け無しの1分。下休場は今年1月、3月と戦って連敗中。相原は4/20にデビューしたばかり。 1R。相原はいきなりの猛ラッシュを敢行。精度よりもとにかく手数という嵐のような連打攻勢で下休場を圧倒する。下休場もこの攻勢…

第2部第2試合・バンタム級4回戦/○吉永明生[SFマキ](3R2分22秒KO)木内大起[新日本大阪]●

この試合も両者デビュー戦。 1R。膠着気味の立ち上がり。大振り中心で危険なカウンター合戦だが、互いに精度低くヒットは少ない。そんな中で吉永が一瞬緩んだ木内のガードの隙間を突いて有効打奪取。 2R。このラウンドも膠着が多い。ここも木内はガード…

第2部第1試合・フライ級契約ウェイト(50.0kg)4回戦/●イトウシュンペイ[ワイルドビート](1R0分31秒KO)西川潤也[八尾]○

オープニングマッチは両者デビュー戦。 1R。西川が放ったワン・ツーが、いきなりのクリーンヒットでイトウは薙ぎ倒されるようにダウン。ここは何とか立ち上がるが、上げた両腕のガードが西川の右に全く反応出来ない。被弾を繰り返し、打たれ放題となったと…

第2部・「『真正・正拳・六島』3ジム合同興行」概要&雑感

夜の部はタイトル通りの3ジム合同興行。IMPホール興行は名義上のプロモーターを原則一括して大阪帝拳ジムが務めるため、パンフレットには4つの主催団体が並ぶという異例の興行となった。開設間も無い真正ジムはプロモーター資格を得るために他者名義の…

第1部総括

短時間決着とジックリと試合を観せる判定決着に分かれて、偶然にもメリハリの利いた内容になった。興行の主役となったのは、やはりセミで秒殺KOを決めた高瀬だろう。真価を問われるのは次回だが、今日の貢献度は随一。 大阪帝拳勢は3戦全勝となったが、李…

第1部第5試合・Sバンタム級契約ウェイト(120ポンド)10回戦/○山口賢一[大阪帝拳](判定2−1)カーオナー・クロンパジョン[タイ国]●

山口は13勝(4KO)1敗2分で現在日本バンタム級8位。02年にデビュー。緒戦をドローとした後3連勝して、翌03年度の新人王戦に参戦するが2回戦で敗退。再起までに1年3ヵ月のブランクを作ったが、その再起戦に引き分けた後は、06年6月には日本タイトル挑戦…

第1部第4試合・ライト級10回戦/○高瀬司[大阪帝拳](1R2分46秒KO)畑大輔[進光]●

高瀬は6勝(3KO)無敗で日本ライト級5位。高校時代にインターハイ・ベスト8など50勝以上を挙げ06年9月にデビュー。当初は戦意の低いタイ人相手が続いたが、3戦目、巴山宏和[正拳]、安達寿彦[岐阜ヨコゼキ]と地力の問われる試合を連勝し、07年10月にデビュ…

第1部第3試合・Sフライ級契約ウェイト(51.0kg)8回戦/○李明浩[大阪帝拳](6R2分27秒負傷判定3−0)高橋優紀[倉敷守安]●

「疾風明浩」のリングネームから本名に戻した李は4勝(2KO)1敗の戦績。アマ時代に龍谷大などで50戦36勝14敗の豊富なキャリアを重ね、06年にB級デビュー。日本人B級選手、タイ人相手に連勝した後、プロ3戦目で比国ランカーのアレフレッド・ナダルにKO負…

第1部第2試合・Sフライ級契約ウェイト(53.0kg)6回戦/○山本幸史朗[ウォズ](判定3−0)高橋裕幸[陽光アダチ]●

両者戦績は山本5勝(1KO)4敗2分、高橋4勝(2KO)5敗1分。山本は3月の京都興行で久々の勝利を挙げ、A級まであと1勝に漕ぎ着けた。高橋も2月に久々の勝利を挙げて今回がB級緒戦。 1R。ロングヒッター同士の対戦。山本は右ストレート、高橋は左フック…

第1部第1試合・フェザー級契約ウェイト(56.0kg)4回戦/○橋本広大[正拳](1R2分59秒KO)土田浩亮[ヨシヤマ]●

未勝利同士の対戦。両者戦績は橋本1敗、土田2敗。橋本は昨年4月以来、土田は昨年5月以来のリング。 1R。ややスピード感に欠ける攻防、橋本が土田の反応遅いディフェンスの間隙を突いてヒット数で先行。土田も手数を返すが、これは橋本に捌かれる事が多…

第1部・「ドラマチックボクシング」(大阪帝拳主催)概要&雑感

昼の部は、IMP興行の幹事役を務める大阪帝拳ジムが自ら興行主を務める定例興行。同名タイトルの地上波テレビ中継枠は7月の高砂興行に譲る形となって、今回は「第○回」のカウントの付かないノーテレビバージョン。それはそれとしても、日本ランカーが3人…

IMPホール昼夜興行

今年3回目となるIMP昼夜興行。今回は昼の部に大阪帝拳ジム主催の定例興行が、そして夜の部は初めての試みとなる六島・正拳・真正3ジムの合同興行が行われた。試合数は全14試合・計82Rと、二部制興行にしては控えめのボリュームだ。 10回戦が2試合ある…

興行全体の総括

スカイAの中継が入り、試合毎に勝利者インタビューが入ったが、メインの丸元を除いて景気の良い談話は聞かれず。これがそのまま興行の内容を反映していたと言えるだろう。チケット代金最低5000円の興行としては物足りなさが残る。 この日のタイ人は概ね非力…

第5試合・Sウェルター級10回戦/○丸元大成[Gツダ](6R1分54秒TKO)ルークトン・トーペンロンポン[タイ国]●

丸元は21勝(9KO)8敗1分のサウスポー。Sウェルター級でOPBF5位、日本3位のランカー。99年にデビュー。01年、2度目の挑戦となった新人王トーナメントではウェルター級西軍代表まで進出。音田隆夫[トクホン真闘]との全日本決勝は2RKOで敗れるも、…

第4試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.5kg)8回戦/○村井勇希[Gツダ](判定3−0)チャーンリット・オースワナシン[タイ国]●

村井は12勝(3KO)12敗4分の戦績。現在は陥落しているが元日本ランカーで、00年フライ級西日本新人王でもある。98年デビューだが、本格的な活動開始は地区新人王タイトルを獲得した00年から。B級以降は勝ち負けを繰り返し、なかなか連勝が持続しない不安定…

第3試合・Sフライ級8回戦/○楠浩明[Gツダ](判定3−0)スアンルアン・ソータナビニョー[タイ国]●

楠は10勝(8KO)6敗3分。00年にデビュー、3連勝を挙げて01年の新人王戦にエントリーし、西日本準決勝では現日本ミニマム級1位の堀川謙一[SFマキ]を降しているが、決勝で後に同僚の世界王者となる高山勝成[エディ→Gツダ→真正]と対戦し、判定負けを喫する。…

第2試合・バンタム級8回戦/○松元雄大[Gツダ](5R終了負傷判定3−0)村田匡教[塚原京都]●

松元は6勝(1KO)4敗2分の戦績。04年にエディタウンゼントジムからデビュー、新人王戦は05年度に初戦敗退したものの、06年度は現在A級で活躍する選手らを撃破して西日本制覇。続く地区対抗戦では判定負けを喫してリタイヤとなってしまったが、階級を上げ移…

第1試合・Sバンタム級6回戦/○佐々木佳浩[金沢](3R2分38秒KO)デアンルアンノク・ウーウオラシン[タイ国]●

両者戦績は佐々木5勝(2KO)2敗2分、デアンルアンノクは8勝(3KO)3敗というアナウンスだが、前歴不明の“謎のタイ人”。 1R。佐々木は圧力をかけてボディ狙い。単発気味・散発的ながら重い打撃音響かせる。デアンルアンノクは軽快なステップを披露、素軽い…

昨年、諸々のトラブルから主力選手の離脱やマネージャーのライセンス停止という事態に追い込まれたグリーンツダジム。以来、興行活動の大幅な縮小を余儀なくされていたが、今回「GTカーニバル」の新タイトルと共に、本格的な興行再開に漕ぎ着けた。西日本…