駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

興行全体の総括

詳細な試合内容については各試合の観戦記に譲るが、概ね順当な結果で、試合のクオリティも主に王者側の奮闘によって世界戦に相応しい水準を保てたのではないか。勿論、ノックダウンシーンが無く、淡白な展開に陥った時間帯もあり、満点はつけられないが、そ…

第5試合・WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦/○《王者》長谷川穂積[真正](判定3−0)シモーネ・マルドロット[伊国]《挑戦者・同級1位》●

ダブル世界戦2試合目はWBC戦。バンタム級の日本人選手では最多となる5度目の世界防衛戦に挑む長谷川穂積が登場。戴冠以来2度目の指名試合の相手は実力未知数のイタリア人・マルドロットだ。 王者・長谷川の戦績は22勝(7KO)2敗。99年にプロデビュー。0…

第4試合・WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦/○《王者》ウラジミール・シドレンコ[ウクライナ](判定3−0)池原信遂[大阪帝拳]《挑戦者・同級4位》●

ダブル世界戦の1試合目はWBA王座戦。王者シドレンコは20勝(7KO)無敗2分の戦績。今回が6度目の防衛戦となる。 アマチュア時代はシドニー五輪で銅メダルを獲得するなどの実績を挙げ、290勝20敗という高勝率を残す。01年11月にプロデビューするが、4回戦…

第3試合・Sバンタム級6回戦/○上谷雄太[井岡](判定3−0)寄川航[進光]●

両者戦績は上谷4勝(2KO)無敗、寄川3勝(1KO)無敗2分。高校タイトルホルダーの上谷は、4回戦を3連勝の後、前回7月に6回戦でタイ人にKO勝ち。寄川は昨年の西日本新人王戦Sバンタム級ベスト4。負傷判定ドロー敗者扱いで敗退して以来の再起戦。 1R。シ…

第2試合・バンタム級4回戦/○大前健太[クラトキ](2R0分59秒TKO)二川英明[塚原京都]●

大前は1勝(0KO)1敗2分の戦績。昨年は5月に初勝利、11月にドローと、負けない癖がついてきた。二川はこれがデビュー戦。 1R。二川はオール強振のフック、ストレート攻勢に出るが、流れ落ち着いた所で大前の右が不意打ちの形で決まってノックダウン。二…

第1試合・フェザー級4回戦/●下休場マサオ[正拳](判定0−3)西永哲也[進光]○

正拳ジムの広報・興行運営スタッフも務める32歳の下休場はこれがプロデビュー戦。西永は未勝利2敗の戦績。昨年5月、9月と連敗し、4ヶ月ぶりの試合。 1R。下休場は攻守のセオリー意識した動き。単発の右はハンドスピードなかなかだが、距離感が掴めず当…

興行概要及び雑感

初興行は去る5日に終わっているが、やはり年頭を飾る興行に相応しいのはこちらだろう。今年の西日本ボクシング界の行方を占うという意味でも重要な位置づけとなるダブル世界戦興行が、大阪府立体育館第一競技場で行われた。今宵の主役は5度目の防衛戦とな…

興行全体の総括

メインの高山は、「格下相手をKOで仕留める」という当面の課題をクリアして及第点の内容。東洋王者と小差判定に持ち込んだ相手に完勝した事で、日本人選手最上位クラスの実力を示して見せた。 それに対して小松、山本は初夢で悪夢を見せられてしまった。フ…

第6試合・Lフライ級契約ウェイト(106パウンド)10回戦/○高山勝成[真正](9R1分24秒TKO)ガオフラチャーン・シットサイトン[タイ国]●

高山は19勝(7KO)3敗の戦績で、WBAミニマム級2位、WBC同級13位。00年にエディタウンゼントジムからデビュー、01年の新人王戦では西日本予選から6連勝で全日本Lフライ級新人王となる。02年も3連勝してデビュー10連勝を達成し、堂々と畠山昌人[協栄札幌赤…

第5試合・Sフライ級10回戦/○スリヤー・クロンパジョン[タイ国](判定2−0)小松則幸[Gツダ]●

小松は22勝(10KO)4敗6分の戦績。元OPBF王者で世界戦線にも名を連ねた時期があったが、現在はOPBFのフライ級11位、日本3位というランキングに甘んじている。 97年にエディタウンゼントジムからデビュー。新人王戦にはエントリーせず1つ1つ地道にキャリア…

第4試合・ウェルター級契約ウェイト(143パウンド)10回戦/△山本大五郎(判定1−1)パリンヤー・ジョッキージム[タイ国]△

山本は12勝(9KO)4敗3分の戦績で、現在のランキングはOPBFのSライト級15位、日本同級9位。大学生時代の99年に国体優勝など、アマで豊富な実績を残して01年にB級デビュー。2戦目で当時A級3戦目の日高和彦に、9戦目で当時は2度目のOPBF王座獲得へ…

第3試合・Lフライ級8回戦/○宮崎亮[井岡](2R1分40秒KO)タミンカオ・ソーターンティップ[タイ国]●

宮崎は4勝(2KO)無敗1分。インターハイ優勝の実績を引っさげて06年12末にプロデビュー。タイ人相手に2戦こなした後に6回戦へ転出し、07年4月に元西日本新人王戦準Vの須田康博[八尾]にダウンを喫するも逆転判定勝ち。6月に分の良い内容での負傷ドローを…

第2試合・Lフライ級契約ウェイト(106パウンド)8回戦/○武市晃輔[金沢](1R2分36秒KO)ジャムパートーン・ポンソンクラーム[タイ国]●

東日本のドリームジムから移籍緒戦となる武市は6勝(2KO)1敗の戦績。04年にデビュー、05年にはミニマム級で新人王戦にエントリーし、東日本新人王タイトルを獲得(全日本決勝は実施されず)。06年8月のA級緒戦ではいきなり元OPBF王者・山口真吾[渡嘉…

第1試合・Sバンタム級4回戦/○稲村吉紀[ホワイトフォックス](3R2分00秒TKO)北畑雄一郎[陽光アダチ]●

稲村はこれがデビュー戦。北畑は03年12月のデビュー戦に敗れて以来、約4年ぶりのリング。 1R。率直に言って、ややスピード感と力感に欠ける攻防。稲村がラウンド前半に捨てパンチ気味の手数で試合をリードするが、北畑も時折大振りを返してアグレッシブさ…

興行概要及び雑感

例年、年明けから3月半ばまではシーズンオフとなる西日本ボクシング界だが、今年は1月上旬に大物選手絡みの興行が2つ開催される。来る1/10のW世界戦が終わるまではファンも関係者も年が明けた気がしない、というのが正直なところだろう。 というわけで、…