駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

興行全体の総括

最後の試合が唐突な打ち切りとなったが、時刻が22時を大きく回ろうとしていた事もあってか、客席からの不満の声は然程上がらず。またしても10ラウンズを持て余した橋詰も含め、興行の重要なポジションでの存在感を増してゆくのが今後の課題となるだろう。 出…

第8試合・フライ級10回戦/△宮崎亮[井岡](3R2分06秒負傷ドロー)赤木啓祐[倉敷守安]△

宮崎は5勝(3KO)無敗1分。インターハイ優勝などの実績を経て06年末にプロデビュー。タイ人相手に2戦こなした後、07年4月に元西日本新人王戦準Vの須田康博[八尾]と6回戦を戦い、ダウンを喫するも逆転判定勝ち。6月に分の良い負傷ドローを挟んで、10月に…

第7試合・Sバンタム級10回戦/○橋詰知明[井岡](判定3−0)丹羽賢史[Gツダ]●

橋詰は8勝(4KO)2敗2分の戦績。アマ時代に国体少年の部近畿予選優勝を果した直後、17歳でプロ転向。デビュー戦でいきなり6回戦ボーイ相手にドローに持ち込むなど才能の片鱗を窺わせ、06年度新人王戦でバンタム級西日本新人王となる。だが西軍代表戦では、…

第6試合・フライ級6回戦/●利幸トーレス[大鵬](判定0−3)山田卓哉[真正]○

両者戦績はトーレス7勝(1KO)5敗、山田5勝(1KO)2敗3分。トーレスは昨年11月に金光佑治[六島]に敗れたが短期で再起。山田は昨年12月に14ヶ月ぶりの復帰&ジム移籍緒戦を飾っている。 1R。トーレスはいつになくジャブを多用するが、山田はダッキングとブ…

第5試合・ウェルター級6回戦/△水本昌寛[井岡](判定1−1)巴山宏知[正拳]△

両者戦績は水本7勝(2KO)1敗、巴山4勝(1KO)1敗1分。07年度ウェルター級西軍代表の水本は、これが全日本決勝敗退後の再起戦。巴山は昨年12月に06年度の西軍代表・若林豪[Gツダ]と引き分けて以来の試合。 1R。ミドル〜ショートレンジの打撃戦。一進一退…

第4試合・Sバンタム級6回戦/○上谷雄太[井岡](判定3−0)内山淳[倉敷守安]●

両者戦績は上谷5勝(2KO)無敗、内山8勝(4KO)5敗1分。上谷は今年1月にB級2勝目を挙げてA級の資格を獲得済み。既にA級でのキャリア豊富な内山は、昨年10月に敗れながらも日本ランカー・山口賢一[大阪帝拳]に善戦健闘した。 1R。上谷は先手でスピード…

第3試合・フライ級契約ウェイト(49.5kg)4回戦/●岩橋裕馬[森岡](3R2分56秒TKO)角谷淳志[金沢]○

岩橋は昨年12/24にデビュー戦を勝って1勝(0KO)無敗。角谷はこれがデビュー戦。 1R。角谷のルーキーらしいアグレッシブな攻勢に対し、岩橋はステップワーク、ガード、ブロック、ボディワークと守備技術を総動員して応じつつ左カウンターを狙う。だがそれに…

第2試合・Sバンタム級4回戦/○高橋裕幸[陽光アダチ](判定3−0)辻彬宏[江坂]●

両者戦績は高橋3勝(2KO)5敗1分、辻3勝(1KO)3敗。高橋は昨年の新人王戦でベスト4まで進出したが、12月の再起戦でも敗れて勝率を崩している。辻は新人王戦敗退後、10月の再起戦で勝利してこちらは勝率を五分としている。 1R。高橋が体ごと突っ込みなが…

第1試合・Sライト級4回戦/○松本泰知[仲里ATSUMI](判定3−0)林佑樹[タイガ]●

両者戦績は松本1勝(0KO)2敗1分、林も1勝(0KO)2敗1分。サウスポーの松本は昨年12月に初勝利を挙げた。新人王戦にエントリーもしており、ここで勝って勢いをつけたい。同じくサウスポーの林は昨年3月に新人王戦1回戦で敗れて以来、ほぼ1年ぶりの試合…

興行概要及び雑感

昨年10月に続いて、早くも2回目の開催となった井岡ジム主催の「チャンピオンズヒート」。10代〜20代前半の若手ホープたちに計画的なマッチメイクで実戦の機会を与え、ゆくゆくはタイトルマッチも……という事なのだろう。 今回の興行は実質上のダブルメイン。…

興行全体の総括

大場はもとより、他の西日本勢の試合でも地元選手が全勝。中日本のボクシングファンにとっては至福のひと時だった事だろう。逆に言えば我々西日本のファンにとっては痛恨事ということになるのだが…… 興行全体を通して見れば、6回戦〜セミで判定決着が続き、…

第7試合・日本バンタム級タイトルマッチ10回戦/●《王者》三谷将之[高砂](判定0−3)大場浩平[大一スペースK]《挑戦者・同級WBC12位》○

王者・三谷は21勝(10KO)2敗。WBA13位、WBC16位の世界ランクを保持している。02年デビュー。新人王戦は不出場だが、手足のスピード豊かなファイトは4回戦当時から西日本では評価が高く、それに応えるようにデビュー以来10連勝をマーク。しかしその間…

第5試合・ライト級契約ウェイト(60.0kg)6回戦/●田中宏幸[千里馬神戸](5R0分46秒TKO)竹内保博[大一スペースK]○

両者戦績は田中3勝(1KO)4敗2分、竹内7勝(2KO)3敗。田中は昨年10月に初の6回戦に挑むも敗れ、これが再起戦。竹内は06年のSフェザー級中日本新人王。昨年10月にタイ人に勝って以来の試合。 1R。ショート〜ミドルレンジ打撃戦。田中が先手でフック、ア…

第2試合・バンタム級契約ウェイト(53.0kg)4回戦/●片岡繁樹[千里馬神戸](判定0−3)佐々木功[岐阜ヨコゼキ]○

両者戦績は片岡が未勝利2敗、佐々木2勝(2KO)3敗。片岡は06年10月以来1年4ヶ月ぶりの再起戦。佐々木は昨年12月に2勝目を挙げたばかり。 1R。ロングレンジでスピード感に欠ける攻防。ジャブの突き合い中心の静かな流れ。片岡が軽打をコツコツ当てるが…

第1試合・バンタム級契約ウェイト(52.5kg)4回戦/●張本陽介[陽光アダチ](3R1分27秒TKO)加藤請之佑[大一スペースK]○

両者戦績は張本が未勝利2敗。加藤は3勝(2KO)2敗1分。張本は同僚選手が12/16の試合で負傷して欠場した事による代打出場。彼も12/16以来の試合。加藤は06年の中日本Sフライ級新人王。しかし、西軍代表戦に敗れ、昨年6月の再起戦も敗れて未だ4回戦の身。…

KNOCKOUT PUNCHERS 5(大一スペースK主催)

各階級の日本王者が、年度最初の試合で指名挑戦者との防衛戦に臨むチャンピオンカーニバル。今年も数々の注目カードがマッチメイクされているが、その中でも一、二を争うビッグマッチが名古屋で実現した。王者・三谷将之[高砂]に挑むは、中日本地区の誰もが…

興行全体の総括

セミまでは勝敗の行方以外には興味の持ち辛い、少々観客には辛い内容の試合が続いたが、山口が7分間で3度のダウンシーンを作って興行を良い形で締め括った。前日に好勝負連発の興行があって、どうしても見る目が厳しくなるが、総合すればマズマズといった…

第6試合・Sバンタム級10回戦/○山口賢一[大阪帝拳](3R1分01秒TKO)小林克也[正拳]●

山口は12勝(3KO)1敗2分で現在日本バンタム級6位。02年にデビュー。緒戦をドローとした後3連勝して、翌03年度の新人王戦に参戦するが2回戦で敗退。再起までに1年3ヵ月のブランクを作ったが、その再起戦に引き分けた後は、06年6月には日本タイトル挑戦…

第5試合・ライト級10回戦/○高瀬司[大阪帝拳](判定3−0)中川知則[進光]●

高瀬は5勝(3KO)無敗で日本ライト級9位。高校時代にインターハイ・ベスト8など50勝以上を挙げ06年9月にデビュー。当初は戦意の低いタイ人相手が続いたが、3戦目、巴山宏和[正拳]、安達寿彦[岐阜ヨコゼキ]と地力の問われる試合を連勝し、07年10月にデビュ…

第4試合・Lフライ級8回戦/○山脇正輝[大阪帝拳](判定3−0)小山健太[とよはし櫻]●

山脇は8勝(0KO)2敗1分。04年にデビューし、この年を2戦2勝。05年の新人王戦ではLフライ級西日本新人王となる(西軍代表戦で敗退)。再起した06年6月の試合で勝ってA級昇格を果たすと、同年10月には初の8回戦でも勝利する。翌07年2月、堀川謙一[S…

第3試合・フライ級6回戦/○疾風明浩[大阪帝拳](5R1分59秒負傷判定3−0)安保一成[平石]●

疾風は3勝(2KO)1敗、安保は3勝(0KO)4敗2分のサウスポー。疾風は06年末以来1年2ヶ月ぶりの再起戦。B級デビューのため既にA級ライセンスだが、再起戦は相手を選んで6回戦からやり直し。安保は07年4月の敗戦以来10ヶ月ぶりのリング。6回戦はそのと…

第2試合・ライト級6回戦/●水山雄太[大阪帝拳](判定0−3)池田善彦[Gツダ]○

両者戦績は水山3勝(1KO)2敗、池田4勝(2KO)2敗1分。水山は3勝の身ながら、昨年4月の試合に続いての6回戦挑戦。池田は昨年7月に4勝目を挙げて、キャリア7戦でB級昇格を決めた。 1R。水山はアグレッシブに先手で攻めるが、オープンブロー、チョッ…

第1試合・Sバンタム級4回戦/○山中浩之[大阪帝拳](判定2−0)山川浩平[Gツダ]●

両者戦績は山中2勝(1KO)1敗、山川は勝ち負け無しの1分。山中は10/7に初黒星を喫して以来の試合。山川も10/7にデビュー戦を戦いドロー。 1R。山中は以前よりアグレッシブになって、前に出ながらの強打で先制。少々粗いが上下へヒットを重ねる。山川はラ…

興行の概要及び雑感

東は後楽園で国重隆[大阪帝拳]が出場する日本タイトルマッチが開催されたこの日、西でも大阪帝拳ジム主催興行が開催された。最近は「ドラマチックボクシング」というタイトルが、大阪帝拳がプロモートする興行なら他ジム主催のものにも付けられているのを目…

興行全体の総括

第4試合の津田が口火を切ったKOラッシュはセミファイナルまで4試合連続。しかも第5試合では両者合わせて4度、第7試合でも2度のノックダウンシーンがあるなど、「倒すか、倒されるか」というプロボクシング本来の魅力溢れる興行となった。メインもダ…

第8試合・日本ミドル級タイトルマッチ10回戦/○《王者》江口啓二[姫路木下](判定3−0)鈴木典史[ピストン堀口]●

メインはチャンピオンカーニバル・ミドル級の部。準地元の江口が最強のチャレンジャー鈴木を迎え撃つ。姫路木下ジムの公式サイトでも「王者不利」という煽り文句で指名挑戦者の実力を認めた中行われる注目の一戦。 王者・江口は16勝(11KO)1敗のサウスポー。…

第7試合・Sライト級10回戦/○西尾彰人[姫路木下](6R2分05秒TKO)土居祐介[塚原京都]●

西尾は11勝(6KO)3敗2分、サウスポー。現在OPBFのSライト級2位、日本同級1位。02年デビュー。新人王戦では03年に1勝して西日本決勝へ進出するが赤澤慎司[神拳阪神]に敗れ、04年の再挑戦も1勝した後の準決勝で中島丈志[Gツダ]にドロー敗者扱いでリタイ…

第6試合・バンタム級契約ウェイト(53.0kg)8回戦/○内海俊忠[姫路木下](1R1分44秒KO)大鹿賢[中外]●

内海は8勝(6KO)2敗1分の戦績。99年末にデビュー、00年と01年の新人王戦にフライ級でエントリーするも、いずれも予選で各年の西日本王者(村井勇希&大西健市)に判定で敗退。だが03年の再起後は6回戦で連勝し、一度敗れた大西に8Rドローと健闘して地力…

第5試合・フェザー級6回戦/○石東正浩[Gツダ](1R2分20秒KO)真木大作[JM加古川]●

両者戦績は石東7勝(3KO)2敗1分、真木7勝(6KO)1敗。石東は昨年タイ国遠征で同国王者に判定勝ちの殊勲を挙げた後、6回戦で連勝。11月には玉越強平[千里馬神戸]と6回戦ながらドローの大健闘を見せた。真木は昨年の西日本新人王。9月に中日本代表の林翔…

第4試合・Sウェルター級4回戦/○津田修吾[塚原京都](2R1分33秒TKO)下野喜道[ホワイトフォックス]●

両者戦績は津田4勝(3KO)5敗、アマチュアで5戦4勝のキャリアがあるサウスポーの下野は、これがプロデビュー戦。津田は昨年5月に4勝目を挙げてB級昇格を果たしたが、今回は敢えて4回戦に留まっての試合。 1R。ロングレンジでの探りあいから断続的な…