駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

興行全体の総括

ノックダウンシーンが1度、KO決着もその1回だけで試合時間合計3時間半。メインもあと一盛り上がり出来る所で負傷判定決着と、結果として若干冗長で消化不良な内容になってしまったのは残念。この辺はガチ格闘技の泣き所と言える。 前座の4回戦5試合の…

第8試合・ライト級契約ウェイト(60.0kg)10回戦/○吉澤佑規[ウォズ](8R1分52秒負傷判定3−0)金井晶聡[姫路木下]●

吉澤の戦績は14勝(6KO)1敗。03年のSフェザー級全日本新人王で、現在はOPBF同級5位、日本10位。京都のボクシング関係者が素質と実力の高さを口を揃えて絶賛する逸材との評判で、最近では日本人選手との対戦を断られ、止む無く東南アジア人選手との調整戦を…

第7試合・Sライト級8回戦/○大崎丈二[ウォズ](判定0−3)土居裕介[塚原京都]●

セミファイナルは、故障で休養中だった05年度Sライト級全日本新人王・大崎丈二の復帰戦。 大崎は8勝(5KO)1敗2分の戦績。全日本新人王戦を戦慄の走るKO劇で制し、日本ランクに名を連ねたものの、負傷で5月の試合をキャンセル。今回はノーランカーとなっ…

第6試合・フェザー級8回戦/●松村勝[ウォズ](判定0−3)熊谷謙志[とよはし櫻]○

ここからはA級の試合。両者戦績は松村7勝(3KO)3敗、熊谷8勝(2KO)1敗2分。 松村はこれが初めての8回戦だが、A級緒戦は6月のタイ遠征での世界2位・ナパーポン戦だった(6回戦・5RTKO)。桁違いの強豪と対戦した経験をここで活かせるか。 対する熊谷は…

第5試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.0kg)4回戦/○佐々木佳浩[金沢](判定3−0)高橋裕幸[陽光アダチ]●

両者戦績は佐々木3勝(2KO)1敗1分、高橋2勝(1KO)2敗。佐々木は新人王戦にはエントリーせず、昨年12月、今年6月と連勝中。高橋は新人王戦で緒戦敗退してしまい、この日が再起戦。 1R。両者距離を開けて対峙し、時折一気に踏み込んでは力んだ強打を打ち…

第4試合・バンタム級4回戦/●岡正樹[SFマキ](判定0−2)樺山祐平[塚原京都]○

両者戦績は岡2勝(2KO)5敗2分、樺山3勝(1KO)3敗1分。共に新人王戦バンタム級予選敗退後の再起戦。 1R。ショートレンジの打撃戦。4回戦にしてはレベルの高い手数の応酬が繰り広げられた。岡が左右フックをヒット、有効打して数的優位に立つも、樺山は…

第3試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.0kg)4回戦/○梶本和人[ウォズ](2R0分15秒KO)井上稔[塚原京都]●

梶本は昨年12月の京都興行でKOデビューを飾って1勝(1KO)無敗、井上はこの日がデビュー戦。 1R。井上は意識的に頭を振りながら、変則的なフック、ストレートを放つ。これに対応しかねた梶本は相次いで被弾してしまうが、それでも落ち着いて足を使いつつジ…

第2試合・バンタム級4回戦/○稲上聖真[ウォズ](判定3−0)西川良一[京都拳闘会]●

両者戦績は稲上1勝(1KO)1敗1分、西川は未勝利1敗。稲上は5月の京都興行でプロ初勝利を挙げて以来のリング。西川は3/18のデビュー戦でKO負けを喫している。 1R。圧力かけて攻めたい西川と、距離を取ってジャブ、ストレートを活かしたい稲上とで静かな…

第1試合・Sフライ級4回戦/●大崎周亮[SFマキ](判定0−3)川口裕[エディ]○

両者戦績は大崎3勝(1KO)1敗、川口3勝(2KO)2敗。大崎は04年12月以来の再起戦、川口は今年の新人王戦・西日本準決勝で敗退した後の再起戦という事になる。 1R。川口がアグレッシブに大振りフックでラッシュし、大崎はこれをジャブで迎撃する形。ラウンド…

LIVE BOXING 2006 in京都(森岡・ウォズジム共催)

昨年は2回だった京都KBSホール興行が、今年は秋も開催された。なかなか試合出場の機会に恵まれない在京ジムの所属選手にとっては貴重な活躍の場である。この日のメインは、興行のホストジムであるウォズジムのエース・吉澤佑規と1階級下の日本ランカー…

第2部全体の総括

期待された武本兄弟と戎岡の試合だったが、凡戦・苦戦そして地元贔屓レフェリング&ジャッジの博覧会と化して、強固な消化不良感が残る内容で終わってしまった。確かに対戦相手の比国人3選手は、そこらの噛ませタイ人とは比べ物にならないほど戦意も高かっ…

第2部第7試合・フェザー級10回戦/●アレックス・エスカネル[比国](判定0−3)武本在樹[千里馬神戸]○

メインイベントは、昼の部でTKO勝ちした玉越と並ぶ千里馬神戸ジム・副将格の1人・武本在樹が登場。早期のタイトルマッチ再挑戦へ向けて、実力派比国人選手を持ち前の強打でKOしたいところだが―― 現在OPBFフェザー級7位、日本同級1位の武本は19勝(12KO)5…

第2部第6試合・フライ級10回戦/○戎岡淳一[明石](判定3−0)クリストファー・テポラ[比国]●

セミファイナルは4月に日本Lフライ級王座に挑戦するもドローで涙を呑んだ戎岡の再起戦。 戎岡は13勝(6KO)8敗3分の戦績。以前から遠征や格上挑戦を繰り返した結果、このランクの選手にしては目立つ負け数だが、昨年9月に元世界王者のピチット・チョー・…

第2部第5試合・Sフェザー級8回戦/●ダニエル・マンシン[比国](6R2分00秒負傷判定3−0)武本康樹[千里馬神戸]○

セミ前には武本兄弟の弟・康樹が登場。 05年度新人王戦Sフェザー級西軍代表の武本康樹は戦績7勝(3KO)1敗1分。今年に入ってからは3月に日本ランカー山崎晃[六島]とドロー、5月にタイ人からTKOを奪っている。対するマンシンは9勝(1KO)11敗とのアナウン…

第2部第4試合・ライト級8回戦/●福原寛人[江見](6R2分49秒TKO)西尾彰人[姫路木下]○

ここからはA級選手の試合となる。両者戦績は福原6勝(2KO)2敗3分、西尾7勝(5KO)3敗1分。福原は04年度新人王戦フェザー級西軍代表。全日本決勝敗戦後の再起戦に勝利したが、昨年10月のA級緒戦で9RTKO負けを喫し、今回はそれ以来の復帰戦。西尾は…

第2部第3試合・Sバンタム級4回戦/●小笠原和寿[明石](判定1−2)谷弘樹[姫路木下]○

両者戦績は小笠原3勝(2KO)2敗1分、谷1勝(1KO)1敗1分。2人とも新人戦敗退からの再起戦で、小笠原は6/4のバンタム級2回戦、谷は7/9のSバンタム級準決勝以来の試合。 1R。谷は小笠原のキラー・ショットである左フックを警戒し、距離をコントロールし…

第2部第2試合・ウェルター級契約ウェイト(65.5kg)4回戦/○竹内幹雄[明石](判定3−0)金谷将三[千里馬神戸]●

両者戦績は竹内が未勝利で3敗、金谷が2勝(0KO)3敗1分。竹内はウェルター級で、金谷はSライト級で新人王戦にエントリーするも、共に緒戦で敗退している。両者その敗戦からの再起戦という事になる。 1R。竹内が圧力かけつつ攻勢に出て、右ストレート、…

第2部第1試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/●藤田優人[明石](判定1−2)大木良祐[千里馬神戸]○

両者戦績は大木1勝(0KO)2敗、藤田は未勝利1敗1分。 1R。藤田はアグレッシブに仕掛けるが、あからさまな大振りばかり。大木は軽い足取りのステップワークでこれを捌いて左フック、右ストレートをカウンター気味に浴びせて優勢。 2R。このラウンドも藤…

第2部・「拳・下克上vol.7/Senrima Super Fight vol.21」(千里馬神戸・明石ジム共催)概要&雑感

夜の部は千里馬神戸ジムの武本兄弟と明石ジムの戎岡淳一の3選手が登場。それぞれフィリピン人を相手に、タイトルマッチやランキング奪取に向けての前哨・調整戦を戦う。一部対戦相手の質に多少問題はあるが、東日本だったら後楽園ホールでも「かなり力の入…

第1部総括

セミが派手な打撃戦の末のTKO、メインが日本ランカーが日本ランカーたる所を見せ付けての完勝と、内容的にもなかなか。これで第7試合の地元判定と興行時間の3時間半超えが無ければもっと良かったのだが、流石にそれは無いものねだりか。 前座ではアマ出…

第1部第10試合・フェザー級8回戦/○玉越強平[千里馬神戸](7R1分54秒TKO)佐梁孝志[明石]●

メインは千里馬神戸ジムの副将格・玉越強平が半年振りに登場。今回も日本人ノーランカーを相手に調整戦を行う。日本タイトルへの再挑戦を狙うためにも久々のKO勝利を果たしたいところ。 現在OPBFのSバンタム級7位、日本同級1位の玉越は16勝(6KO)4敗5…

第1部第9試合・ライト級6回戦/○竹下寛刀[高砂](5R2分11秒TKO)江口秦蒋[岐阜ヨコゼキ]●

セミファイナルは03年度西日本新人王の竹下が、6回戦に“自主降格”して裸一貫で出直す一戦。 その竹下は9勝(6KO)4敗の戦績。デビュー以来6連勝で西日本新人王を獲得するが、その後は伸び悩み、A級昇格後はタイ人以外に勝ち星を挙げていない。昨秋に1年…

第1部第8試合・Sフェザー級6回戦/○森川弘幸[高砂](判定3−0)吉村厚志[Gツダ]●

両者戦績は森川4勝(0KO)2敗1分、吉村4勝(1KO)4敗2分。森川は今年度新人王戦では準決勝で敗退し、これが再起戦。吉村は3/25の長谷川×ウィラポンの前座でB級緒戦を勝利で飾って、4回戦時代に大きく負け越していた勝率を五分にまで持ち直した。 1R。吉…

第1部第7試合・フェザー級6回戦/○山下将臣[高砂](判定3−0)ティラサック・ユーチュンポン[タイ国]●

所属ジム会長の息子でもある山下は4勝(1KO)2敗1分の戦績。今年度の新人王戦では西日本準決勝で山本敏充[江坂]に3RTKO負けを喫して敗退。今回、6回戦からの再出発となる。 対するティラサックはタイ国フェザー級4位との肩書きだが、来日成績は4戦して…

第1部第6試合・バンタム級4回戦/△高橋慎弥[岐阜ヨコゼキ](判定0−1)島田惇輝[明石]△

両者戦績は高橋2勝(0KO)1敗、島田2勝(1KO)無敗。高橋は中日本からの遠征だが5/21の千里馬興行にも出場し、判定勝ちを収めている。島田は6/11IMP夜の部で1RKO勝ちして2連勝。 1R。いきなり近距離での打撃戦。島田が得意の右ストレート、アッパーを主体…

第1部第5試合・フェザー級4回戦/○脇本雅行[高砂](1R2分50秒KO)中田将勇[姫路木下]●

この日プロデビュー戦の脇本は、アマ時代に全日本実業団選手権2年連続優勝、全日本社会人選手権でも3位、2位という実績を持つ(亀田興毅&大毅兄弟とほぼ同じ実績)。21勝(10KO・RSC)5敗の戦績ならば悠々とB級デビューが可能だが、新人王戦を狙っての“…

第1部第4試合・フェザー級4回戦/△田中宏幸[千里馬](4R1分14秒負傷判定1−1)池田竜太[明石]△

両者戦績は田中1勝(0KO)2敗1分、池田1勝(0KO)無敗。田中は5/21の千里馬興行で初勝利を挙げて以来、池田は3/21にデビュー戦勝利を挙げて以来のリング。 1R。田中が体ごと突っ込むような仕掛け方で強引にマイペースの試合展開へ持ち込み、左カウンターを…

第1部第3試合・フェザー級4回戦/○南勝太[高砂](判定2−0)潮真也[千里馬神戸]●

南はこの試合がデビュー戦、潮は4/16の尼崎で低調な内容ながらKO勝ちして1勝(1KO)無敗の戦績。 1R。中間〜近距離の打撃戦だが、両者共にパンチの精度粗くヒット数は限定的。潮はデビュー戦時に比べるとプロらしい動きになっていたが、ガードが緩く不意に…

第1部第2試合・フライ級契約ウェイト(50.0kg)4回戦/●ミッキーヨシノブ[エディ](判定0−2)木戸俊彦[明石]○

両者戦績はミッキー2勝(1KO)4敗、木戸2勝(1KO)5敗1分。両者今年度新人王戦の初戦敗退組だが、ミッキーは7月に再起戦を戦って勝利している。 1R。ミッキーは今日も強引な手数攻め。フックを振り回しながらクリンチとホールディングで相手を撹乱するラ…

第1部第1試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.5kg)4回戦/○安藤敬済[千里馬神戸](判定2−0)宮崎隆司[姫路木下]●

第1試合は両者デビュー戦となる試合。 1R。両者キビキビした動きだが、気負いも大きくいかにも肩に力の入った打撃戦となる。安藤が左ジャブ、フックで先制して主導権掴むと、ラウンド中盤には宮崎も左フック効かせて反撃。しかし終盤には安藤が右ストレー…