駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第1試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/●藤田優人[明石](判定1−2)大木良祐[千里馬神戸]○

両者戦績は大木1勝(0KO)2敗、藤田は未勝利1敗1分。
1R。藤田はアグレッシブに仕掛けるが、あからさまな大振りばかり。大木は軽い足取りのステップワークでこれを捌いて左フック、右ストレートをカウンター気味に浴びせて優勢。
2R。このラウンドも藤田の大振りを大木が捌き、右のストレート、フックを合わせ、更にジャブを起点にした組み立てて主導権キープ。藤田はもう少し攻め方に工夫が欲しい。
3R。藤田はワン・ツー中心のコンパクトな攻めになったが、大木はやはりステップワークで捌いてのカウンター狙い。ラウンド後半にはお互い密着して膠着気味の乱打戦となったが、この展開では田中の右ストレートが当たり始める。
4R。押し合いへし合いで密着しつつの乱打戦。両者荒っぽいフックの応酬だが、3分間に渡って終始ヒット数で優勢に立ったのは大木だった。
公式判定は半田39-38、北村39-38(以上、大木支持)、上中39-37(藤田支持)のスプリットで大木。駒木の採点は「A」40-36「B」40-37で大木優勢。
大木はステップワークも覚えて随分とプロらしい動きになって来た。課題だったスタミナや攻撃の精度も良化し、一人前のプロボクサーに成長を遂げた。やや不可解なスプリット・デジションとなったが、試合内容はスコア以上の大差だと付記しておこう。地力的には4回戦で中位クラスか。
藤田は1〜2Rを工夫の無い大振り連発で無為に過ごしたのが響いた。攻勢点を評価されてスコア上は接戦となったが、ヒットを奪う技術には相当な差があった。