駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

興行全体の総括

微妙なレベルの4回戦が淡々と続き、それが漸くセミ前から盛り上がり始め、第8試合は玄人好みする好試合を見せてくれたのだが、メインが想定外の大凡戦で尻すぼみも良いところの失敗興行となって終わった。勿論最大の責任者は格下相手に淡々とした試合に終…

第9試合・ライト級10回戦/○高山剛志[ハラダ](判定3−0)ソンコム・ジョッキージム[タイ国]●

メインイベントは、ハラダジムの副将格・高山剛志がタイ人ランカーを相手に初のメインイベントに挑む。 その高山は11勝(3KO)5敗の戦績。97年に東日本地区でデビューし、途中3年のブランクや西日本地区への移籍を経ている。03年度の新人王戦ではSフェザー…

第8試合・フライ級6回戦/●久田哲也[ハラダ](判定1−2)山田卓哉[エディ]○

セミファイナルはハラダジムの若手有望株の1人、久田がA級昇格を賭けて戦う6回戦。 その久田は5勝(3KO)2敗の戦績。昨年の新人王戦では激戦のフライ級で西日本準決勝まで進出するも、後の全日本覇者・奈須勇樹[Gツダ]に敗れて敗退。その後、昨年12月、…

第7試合・ライト級4回戦/○中島涼[ハラダ](2R1分50秒KO)末吉勇大[神拳阪神]●

中島は3勝(3KO)3敗の戦績。昨年度の新人王戦はキラー・ショットの左フックで西日本決勝まで進出したが、その決勝で武本康樹[千里馬神戸]に破れ、12月の再起戦でも思わぬ1RTKO負けを喫して2連敗。今回はそれ以来7ヶ月ぶりの再々起戦。対する末吉は03…

第6試合・Sフェザー級4回戦/○高橋正尚[エディ](判定2−0)谷野陽太[泉北]●

高橋は2勝(1KO)1敗、谷野は1勝(0KO)1敗2分の戦績。高橋は4/16に勝利して以来、谷野は5月に新人王戦1回戦で敗れて以来のリング。 序盤戦から高橋は足を使いながら左ジャブ、フックを打ち込んで行くが、精度が甘く肝心のヒットが奪えない。逆に谷野は左…

第5試合・Sフェザー級4回戦/○中川直幸[ハラダ](判定3−0)楠章二郎[新日本大阪]●

中川は3勝(0KO)3敗1分の戦績。昨年度新人王戦では1回戦を突破するも、2回戦で柳井育夫[大鵬]にドロー敗者扱いとなった。今回はその敗退以来1年ぶりの復帰戦。一方の楠は2勝(0KO)4敗2分の戦績。5/3に新人王戦予選で藤本貴一[Gツダ]に敗れてからの再…

第4試合・Sバンタム級4回戦/○上村徹[神拳阪神](1R2分14秒KO)伊藤俊[Gツダ]●

上村は6/10に9戦9敗の相手にデビュー戦勝利して1勝(0KO)無敗の戦績。伊藤はこの日がデビュー戦。 1R。両者気合は感じられるも緩慢な動き。上村はガード固めてワン・ツー中心も、ハンドスピード欠けて強引さ目立つ。しかしこの攻勢に対して伊藤は全く対…

第3試合・Sフェザー級4回戦/●平尾彰敏[ハラダ](4R0分33秒TKO)真木大作[JM加古川]○

平尾は1勝(0KO)2敗の戦績、真木はこの日がデビュー戦。 デビュー戦故か明らかに浮き足立った真木は攻守共にバタバタした動き。1R早々にバランスを崩した所に右ストレートを合わされてキャンバスに手を着けてしまい、不用意なフラッシュダウンを喫する。…

第2試合・Sバンタム級4回戦/△板倉康友[ハラダ](判定0−1)坂東大輔[進光]△

公式採点は野田39-38(坂東優勢)、宮崎38-38、半田38-38の1−0ドロー。駒木の採点は「西」 板倉は1勝(1KO)2敗1分の戦績で、ちょうど1年前のハラダジム夏興行以来の復帰戦。坂東はこの日がデビュー戦。 坂東はガードを高く固めながら、右ストレート、左…

第1試合・Sフェザー級4回戦/○湯川翔太[江坂](1R2分03秒TKO)綾部雅之[進光]●

オープニングマッチは両者デビューの一戦から。 1R。両者ガードを下げた姿勢から捨てパンチ気味のジャブを交錯させる序盤戦。構えやパンチを放つ仕草などはサマになっているが、肝心の当て勘が悪く、一流選手を“気取っている”段階か。互いのガードの低さを…

Fighting Beat Boxing(ハラダジム主催興行)

恒例のハラダジムが主催する夏興行。今回はジムのエース・上原誠は欠場し、代わって充実著しい高山剛志がタイ国ランカーを相手に初のメインを務める。しかし優良4回戦ボーイが集まり辛いこの時期だというのに、4回戦7試合・6回戦1試合・10回戦(しかも…

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦/●《王者》マーティン・カスティーリョ[墨国](10R1分02秒TKO)名城信男[六島]《挑戦者・同級1位》○

既に4度の防衛を果たし、名実共に一流世界王者の地位を着々と固めつつあるカスティーリョを相手に、名城信男が辰吉丈一郎に並ぶ日本最速タイ記録・プロ8戦目での世界タイトル獲得にチャレンジする大一番。日本人世界ランカーを三連覇した指名挑戦者に期待…

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ

名城信男の世界挑戦をメインイベントとする六島ジム主催興行。会場は駒木の行動範囲内である東大阪アリーナだったのだが、重要公務のため断腸の思いで生観戦を断念。よって、メインイベントのみ読売テレビ系地上波録画中継にて、泣く泣くのテレビ観戦となっ…

お知らせ

更新作業が停滞して申し訳ありません。現在、公私共に多忙を極めておりまして、こちらの作業に充てる時間とエネルギーが確保できない現状です。 本格的な更新再開は来週以降となります。それまで今しばらくお待ち下さい。 なお、この多忙のピークは今週末と…

興行全体の総括

順当な結果あり、波乱もありと、率直に言って見ていて面白い興行だった。階級によっては成長著しい選手も現れ、開幕前よりも期待できる要素が増えつつあるのも良い傾向だ。ただ、駒木の周囲のマニア連との共通見解としては「まだ全日本制覇を期待できる選手…

第2部第11試合・ミドル級4回戦/○岩尾剛[泉北](判定3−0)庄司卓司[大星モリガキ]●

両者戦績は、岩尾2勝(2KO)無敗、庄司1勝(1KO)1敗。庄司の1敗は昼の部で決勝に進出を決めた福森智史[正拳]にデビュー戦で敗れたもの。 1R。壮絶なフック、アッパー中心のショート連打合戦。岩尾が右フック、ストレートでクリーンヒット3発見舞って優勢…

第2部第10試合・ウェルター級4回戦/○好川大智[大阪帝拳](2R2分04秒KO)やんばる田中[六島]●

両者戦績は好川4勝(2KO)2敗、田中1勝(0KO)1敗2分。 1R。田中はジャブからフック連打に繋げる攻撃を見せるが、好川にほぼガードされて不発気味。逆に好川はフック連打して奮戦し左ボディでクリーンヒット、有効打させて地味ながら優勢確保。 2R。田…

第2部第9試合・Sライト級4回戦/○越崎泰広[尼崎亀谷](判定3−0)塚本隆太[明石]●

両者戦績は、越崎3勝(3KO)2敗、塚本1勝(0KO)2敗。塚本は連続不戦勝で戦わずしての準決勝。今回が昨年12/4以来のリング。 1R。越崎はガードを固めつつ様子見の構え。塚本はジャブをコツコツと当てて先手を取ると、上下ボディフックを見せるなど成長の跡…

第2部第8試合・ライト級4回戦/○森下裕己[新日本大阪](3R0分50秒TKO)徳永隼人[進光]●

両者戦績は、森下3勝(2KO)1敗、徳永1勝(0KO)2敗。徳永は1回戦不戦勝で、昨年10月以来のリング。 1R。森下はディフェンス巧者ぶりを見せつけながら、ジャブ中心に細かいヒットを集めて優勢。徳永も正攻法でヒットを奪う場面あるが、数的劣勢は否めない…

第2部第7試合・Sフェザー級4回戦/●香川良平[神拳阪神](判定0−3)金丸清隆[正拳]○

両者戦績は香川2勝(2KO)1敗、金丸5勝(2KO)1敗。 1R。金丸はスタミナ温存のためにセーブした動きだが、香川の新人戦レベルには程遠い緩慢な攻守を圧倒する戦いぶり。不完全なヒットながらもワン・ツーを次々と浴びせて大差リード。 2R。金丸は右スト…

第2部第6試合・フェザー級4回戦/○山本敏充[江坂](3R2分17秒TKO)山下将臣[高砂]●

両者戦績は山本4勝(4KO)無敗、山下4勝(1KO)1敗1分。 1R。山本がクリンチ気味に密着戦を仕掛け、いきなり膠着気味の試合展開に。消化不良の展開がラウンド中盤まで続いたが、山本が左ストレートをクリーンヒットすると猛烈な連打攻勢で仕掛けていった。…

第2部第5試合・Sバンタム級4回戦/●谷弘樹[姫路木下](判定0−2)中川将平[エディ]○

両者戦績は谷1勝(1KO)無敗1分、中川は3勝(2KO)2敗2分。 1R。中川が圧力かけつつワン・ツーで攻める。非力、スピード不足明らかだが、それでも手数、ヒット数でリードする。谷も隙見てハンドスピードあるワン・ツーで切り返す場面もあるが全体的に守勢…

第2部第4試合・バンタム級4回戦/○山本幸史朗[ウォズ](判定2−0)馬野晃[ハラダ]●

両者戦績は山本が3勝(1KO)1敗2分、馬野は4勝(2KO)無敗。 1R。山本がワン・ツー、ボディの小気味良い連打で先制すると、馬野も左の上下アッパーから右ストレートに繋げて反撃。左カウンターで有効打も奪って更に差を詰める。ほぼ互角の展開で、観ていて…

第2部第3試合・Sフライ級4回戦/○加藤心和[金沢](判定3−0)松吉成祐[八尾]●

両者戦績は加藤3勝(0KO)無敗1分、松吉3勝(1KO)1敗。 1R。松吉は前々へ出てワン・ツー中心の攻めだが、加藤はバックステップを使って捌き、単発気味のワン・ツーを小気味良く当てていって若干の優勢。主導権も握っている。 2R。加藤はこのラウンドも…

第2部第2試合・フライ級4回戦/●宮口正春[神拳阪神](判定0−3)清水裕司[正拳]○

両者戦績は宮口4勝(3KO)5敗1分、清水4勝(1KO)2敗1分。 1R。清水は宮口の攻めをダッキングやガードで捌きつつ、右フック中心に強打やジャブでクリーンヒット、有効打を重ねて優勢。宮口はパンチの精度の粗さが目立つ。 2R。清水はこのラウンドも宮…

第2部第1試合・Lフライ級4回戦/●町田昌丈[Gツダ](判定0−3)野口貴史[大阪帝拳]○

両者戦績は町田3勝(1KO)無敗、野口3勝(0KO)4敗。 1R。野口はフェイントを用いながら、体ごとぶつかって行くような変則的なワン・ツーで町田の堅守とペースを撹乱する。果たして町田はこれに対応出来ず、不完全ながら一連の攻撃を貰ってしまう。反撃も散…

第1部第11試合・ミドル級4回戦/○福森智史[正拳](判定3−0)鳥居文彦[進光]●

両者戦績は福森2勝(2KO)、鳥居1勝(0KO)。鳥居は4/10の1回戦がデビュー戦だった。 1R。両者ガードを固めてワン・ツー合戦。鳥居がジャブを福森のガードの隙間に捻じ込んでいって先制するが、終盤には福森が強打を効かせて猛攻も、鳥居は上手いガードで決…

第1部第10試合・ウェルター級4回戦/○若林豪[Gツダ](4R2分00秒TKO)丸野琢哉[守口東郷]●

両者戦績は、若林2勝(0KO)無敗、丸野5勝(3KO)3敗 1R。両者、距離が合わないまま強打をぶつけ合うガチャガチャした打撃戦。共に戦意高いが不発弾の応酬で膠着気味だったが、ラウンド終了直前に若林が右ストレートでノックダウン。 2R。両者ストレート…

第1部第9試合・Sライト級4回戦/●森山公則[エディ](2R0分28秒KO)千葉龍史[塚原京都]○

両者戦績は、森山3勝(0KO)1敗1分、千葉2勝(1KO)無敗。 1R。森山はぎこちないステップと精度の悪いワン・ツーながら、懸命のアウトボックスで千葉を相手に手数圧倒。右ストレートでヒットも奪った。対する千葉は追い足使って圧力かけようとするが攻めあ…

第1部第8試合・ライト級4回戦/●竹中聡[大鵬](判定0−3)太田真行[大阪帝拳]○

両者戦績は竹中4勝(1KO)1敗、太田3勝(3KO)1敗1分。 1R。竹中は左ジャブから右ストレートでヒット、有効打を奪うも、トドメとばかり放った左フックが不発で攻め切れない。太田は粗い大振りフックに左ショートアッパーを交える工夫を見せるが、竹中のガ…