駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第8試合・ライト級4回戦/○森下裕己[新日本大阪](3R0分50秒TKO)徳永隼人[進光]●

両者戦績は、森下3勝(2KO)1敗、徳永1勝(0KO)2敗。徳永は1回戦不戦勝で、昨年10月以来のリング。
1R。森下はディフェンス巧者ぶりを見せつけながら、ジャブ中心に細かいヒットを集めて優勢。徳永も正攻法でヒットを奪う場面あるが、数的劣勢は否めない。なお、このラウンドに徳永は正当なパンチで出血する傷を負った。
2R。徳永は左右の豪快なフックを上下に浴びせてゆき、これに面食らった森下から有効打を連発して優勢。だがラウンド後半になると森下もジャブから右カウンター、左右フックとお返しして小差まで挽回する。
3R。徳永はこのラウンドもフックで強打攻めだが、オープンブローの傾向が顕著で遂に減点1。森下もフック中心の、彼にしては荒っぽい攻めで応酬し、打撃戦へとなったが、試合が盛り上がり切る前に徳永の傷が悪化したという事でドクターストップがかかってTKO決着で終わってしまった。
森下は堅守・堅攻といった感じのファイトスタイル。隙の小さい確実なディフェンスと鋭いジャブを起点にする堅実なオフェンスには安定感を感じさせる。これが強引に泥仕合に引き摺り込まれた時にどうなるかだが、このトーナメントの中で着実に成長を見せている。現時点で6回戦級の実力はあるのではないか。
徳永は2R以降、豪快なフックで攻め込んだがオープンブローで決め手を欠いた。見たところラフファイトは性に合っているようなので、豪快さの中にナックルを返す確実性を備えさせて欲しい。