駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

興行全体の総括

初のメインを務めた大崎だが、試合を盛り上げる気も、易々と負ける気もありません……というタイ国王者に塩漬けされて好勝負の演出はならず。勝ち負け以外のものを求められる興行の主役たる立場の難しさを痛感した事だろう。 前座の4回戦は、過半数の試合が一…

第9試合・Sライト級10回戦/○大崎丈二[ウォズ](判定3−0)シントートング・フルオライトジム[タイ国]●

メインイベントは、今やウォズジムの“暫定エース”的ポジションに就いた大崎が連敗脱出と東洋ランク獲得を賭けて戦う正念場の一戦。 大崎は9勝(5KO)3敗2分の戦績。新人王戦は04年こそ西日本2回戦で敗退するものの、05年には5勝4KOで全日本新人王に到達。…

第8試合・ウェルター級8回戦/●二見広信[北陸イシマル](2R1分16秒TKO)桑名竜一[トヤマ]○

セミファイナルは、期せずして京都で実現した新旧中日本新人王対決“北陸ダービー”。 05年中日本ウェルター級新人王の二見は6勝(1KO)2敗1分の戦績。西日本遠征はこれが3度目で、前回は昨年の12/17、古橋秀之[JM加古川]を判定で降している。今回が初めての…

第7試合・フェザー級6回戦/○忠地啓太[ウォズ](判定3−0)荒川正光[京都拳闘会]●

両者戦績は忠地6勝(2KO)5敗、荒川7勝(2KO)10敗2分。忠地は05年西日本新人王戦でSバンタム級決勝まで進出するも、高野愛[塚原京都]に敗れて準優勝。その後は再起に三度失敗して都合4連敗中。荒川は01年の新人王予選で長谷川穂積[千里馬神戸]を降した事…

第6試合・ミドル級4回戦/○津田修吾[塚原京都](判定3−0)金崎俊行[大阪帝拳]●

両者戦績は津田3勝(3KO)5敗、金崎3勝(1KO)3敗。津田は昨年末の試合で久々の勝利。金崎は05年12月末に3勝目を挙げた後は西日本新人王級の選手と当たって連敗中。 1R。近〜中間距離の打撃戦。悪い意味でこの階級らしい、やや鈍重な単打や連打の打ち合い…

第5試合・Sライト級契約ウェイト(62.5kg)4回戦/○大橋孝史[SFマキ](2R2分50秒KO)徳永隼人[進光]●

両者戦績は大橋3勝(1KO)無敗、徳永1勝(0KO)4敗。大橋は昨年3月にデビューし、10月までに3勝の荒稼ぎ。早くもこの試合でB級昇格を賭けることとなる。徳永は04年3月のデビュー戦勝利を最後に3年以上勝ち星から遠ざかっている。新人王戦や世界戦前座な…

第4試合・バンタム級4回戦/△三浦太平[ウォズ](判定0−1)岡正樹[SFマキ]△

両者戦績は三浦2勝(1KO)2敗2分、岡2勝(2KO)6敗2分。三浦は今年2/11に、岡は昨年9/24にそれぞれ敗戦。共に今回が再起戦になる。 1R。両者ステップとフェイント使いつつの、4回戦なりに技術を感じる打撃戦。三浦はワン・ツー、フックのカウンター狙い…

第3試合・Lフライ級4回戦/○小畑彰吾[ウォズ](判定3−0)大田朋徳[SFマキ]●

両者戦績は小畑1勝(0KO)4敗1分、大田1勝(1KO)無敗。小畑は今年2/11にデビュー6戦目で涙、涙の初勝利をマーク。大田は2/24のデビュー戦でKO勝ちしている。 1R。小畑がアグレッシブに圧力手数攻めを敢行も、粗さが否めない。それでもパンチの数にモノ…

第2試合・バンタム級契約ウェイト(53.0kg)4回戦/●西田佳弘[ウォズ](3R0分42秒TKO)山中浩之[大阪帝拳]○

西田は今年2月のデビュー戦に勝利して1勝(0KO)無敗、山中はこれがデビュー戦。 1R。両者中間距離からワン・ツー合戦。カウンター気味のタイミングで危険な打ち合いが続く。山中が右ストレートでクリーンヒット連発してノックダウン。西田はその後もクリ…

第1試合・フェザー級4回戦/○中野利保[ウォズ](1R2分34秒TKO)兼本誠大[正拳]●

この試合は両者デビュー戦。 1R。両者フック気味のワン・ツー強打合戦。ガードの甘い中野に兼本が上下に有効打連発して先制するが、パンチ力で勝る中野が次第に物理的な力の差で圧倒し、右フックでノックダウン。試合再開後も兼本の反撃を凌ぎ、逆に左フッ…

LIVE BOXING 2007 in京都(森岡・ウォズジム共催)

毎年5月のKBSホール興行が今年も開かれた。在京ジムに所属する選手たちにとっては貴重な活躍の場として、このイベントもすっかり定着した感がある。 今回のメインイベンターを務めるのは、現在静養中の吉澤裕規に代わって、同ジムの後輩・大崎丈二。近況…

興行全体の総括

ここまで酷ければ笑うしかない、というような協栄ジム勢の試合内容と、その内容を象徴するような空疎な観客席。筆者は昨年末の世界戦を「亀田伝説の終わりの始まり」と評したが、その「終わりの終わり」の時は急速に近付いていると、図らずも肌で感じさせら…

第7試合・フライ級10回戦/○亀田興毅[協栄](8R2分23秒TKO)イルファン・オガー[インドネシア]●

メインイベントは亀田興毅の地元凱旋試合。今回の相手はワンミーチョーク戦以来となる東洋レベルの選手で、しかもLフライ級のインドネシア国内王者。大幅な相手弱化で、目指すはただ一つ、昨年5月以来のKO勝利だ。 その亀田の戦績は14勝(10KO)無敗。フラ…

第6試合・ライト級契約ウェイト(61.0kg)8回戦/△福原寛人[江見](判定1−1)西尾彰人[姫路木下]△

メイン前の試合は、昨年9月以来2度目の顔合わせとなる日本ランキング争奪戦。福原のリベンジ&ランキング奪取か、西尾の返り討ちか、西日本のマニア限定ながら興味深い一戦。 格下ながら控室の都合*1か、赤コーナーに座った福原は7勝(2KO)3敗4分の戦績…

エキジビジョン・スパーリング3回戦/亀田和毅×ジョジョ・パルドン

ここで亀田家期待の三男・和毅が登場。OPBFフライ級王者・パルドンを相手に3分3Rのスパーリングを披露する。なお、ヘッドギア着用でグローブもスパー用の大型のものが使用された。 1R。亀田はハンドスピード鋭い、回転力もある連打でいきなり魅せるが、…

第5試合・ライト級4回戦/○浦秀晃[広島竹原](3R0分46秒TKO)菊地幸三[守口東郷]●

両者戦績は浦1勝(0KO)1敗、菊地1勝(0KO)1敗。浦は3/19に1年ぶりの試合を判定負けで落としており、この遠征が再々起戦という事になる。菊地は3/18に西日本新人王予選に出場するが惜敗。こちらも早い試合間隔での再起を目指す。 1R。菊地がアグレッシブ…

第4試合・ウェルター級10回戦/○牛若丸あきべぇ[協栄](2R1分50秒KO)ジャック・マカン[インドネシア]●

“中トリ”の実質セミファイナルには、着々と“金井晶聡路線”を疾走中の牛若丸あきべぇが登場。この試合にKOをスコアすると14試合連続KO勝利となり、その金井の持つ連続KO勝利記録の日本歴代2位記録に並ぶのだが…… すっかりこのリングネームも定着した牛…

第3試合・フェザー級契約ウェイト(56.0kg)4回戦/○北田竜統[JM加古川](1R2分36秒KO)谷弘樹[姫路木下]●

両者戦績は北田1勝(1KO)1敗、谷3勝(2KO)2敗1分。北田は昨年11月デビューで、3/25の姫路興行で初勝利を挙げている。谷は昨年新人王戦でSバンタム級西日本ベスト4まで勝ち抜いたが、今年は緒戦で松本一男[森岡]に敗れてしまった。今回は2ヶ月の試合間…

第2試合・Sフェザー級4回戦/○松見一起[大鵬](2R3分08秒KO)西永哲也[進光]●

両者この試合がデビュー戦。 1R。ロングレンジでジャブ中心の牽制。西永が先制でヒットを奪い、松見が追い足使って圧力かける所を迎撃してリードを広げる。西永は時折カウンターを奪いつつ、距離を外すヒット&アウェイで松見の反撃を空転させる。 2R。…

第1試合・バンタム級契約ウェイト(53.0kg)4回戦/○大前健太[クラトキ](判定3−0)大西一生[姫路木下]●

大前は未勝利1敗1分、大西はこれがデビュー戦。大前は昨年12月デビューながら、先月15日の香川遠征でドローとなったのに引き続いて早くもこれが3戦目。 1R。大前がアグレッシブに距離詰め、大西にロープ背負わせつつボディ中心に手数攻め。大西は迎撃を…

〜凱旋〜亀田の帰る場所「2階級制覇への道、第2章」(協栄主催)

04年12月13日以来、2年5ヶ月ぶりとなる亀田興毅の“大阪凱旋”。これは札幌、静岡に続く、協栄ジムと亀田ファミリーによる全国巡業計画の一環だが、今回のカードは東洋ランカー相手の調整戦であるにも関わらず、会場はキャパ10000クラスの大阪市中央体育館、…

興行全体の総括

メインは畑があわや無名タイ人に東洋ランクを献上する羽目に陥る寸前の大苦戦、セミは歴戦の噛ませ犬が余裕を持って主催ジム期待のエース候補をあしらう壮絶な塩試合と、目を覆うばかりの惨状が展開された。所要時間も4時間を越え、アポロジム後援者の多く…

第9試合・Sライト級契約ウェイト(141p)10回戦/△畑大輔[進光](判定1−1)バーヌン・サコームシルパ[タイ国]△

メインイベントは進光ジムのエース格・畑が“客演”。試合間隔1ヶ月のハードスケジュールだが、近況内容芳しくないだけに、ここらで荒療治というのも一手か。ノーランカータイ人を相手にどのような試合を見せるか。 畑は11勝(1KO)3敗2分の戦績。若手時代は…

第8試合・フェザー級契約ウェイト(127p)10回戦/○片山博司[アポロ](判定3−0)ウィラチャイ・チュワタナ[タイ国]●

片山は7勝(2KO)無敗1分と、負け無しの戦績をキープしているアポロジムの新エース候補だ。しかしここまで8戦の対戦相手には、ある時は相当に、またある時は極度に恵まれたと言わざるを得ず、未だ「作られたエース」という感が否めない。今回は昨年12月のA…

第7試合・フェザー級6回戦/●北野元気[アポロ](判定0−2)中川直幸[ハラダ]○

両者戦績は北野4勝(3KO)3敗、中川5勝(1KO)3敗1分。この試合は昨年11/24の再戦で、その時は中川が4RTKO勝ちを飾っている。 1R。中川が圧力かけつつ手数攻めにかかるが、北野は足を使った右アッパー中心の連打で手数と主導権支配で優勢。ラウンド…

第6試合・ライト級契約ウェイト(60.5kg)6回戦/○寺田允[アポロ](判定3−0)鈴木誠[ヨシヤマ]●

両者戦績は寺田4勝(0KO)4敗1分、鈴木4勝(3KO)5敗。寺田は今年2月に、鈴木は昨年8月にそれぞれ4勝目を挙げて今回が初の6回戦。 1R。寺田が手足のスピードを活かしてアウトボクシング気味にジャブ、ストレートをカウンターで合わせてゆく。鈴木はア…

第5試合・フライ級4回戦/○鈴木優作[アポロ](判定3−0)東田恵介[新日本大阪]●

鈴木は3勝(2KO)1敗1分の戦績、東田はこれがデビュー戦。鈴木は昨年12月のアポロジム興行で3勝目を挙げた。この試合でドロー以上ならB級昇格の資格を得る。 1R。東田はスピード感ある動きで出入りの激しいヒット&アウェイ策。鈴木の堅守にヒットは阻…

第4試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/○正野晃[アポロ](判定3−0)鏡畑佑企[SFマキ]●

正野はこれがデビュー戦、鏡畑は昨年11月のデビュー戦に敗れて未勝利1敗。 1R。鏡畑が先手、先手で仕掛けるが、ハンドスピードが鈍い。正野はステップワークとカウンターでこれを捌き、逆にヒットを浴びせる。鏡畑も戦果ゼロではないが、正野の左の方が印…

第3試合・Lフライ級4回戦/●山崎義人[アポロ](2R2分42秒TKO)小金丸憲友[進光]○

両者戦績は山崎が未勝利1敗、小金丸が未勝利2敗。山崎は昨年7月以来のリングで、小金丸は今年2月以来の早い復帰。 1R。両者力任せのワン・ツー、フック連打の応酬。メリハリと精度に欠ける攻防戦の中、山崎がボディブローを先制するが、小金丸が左をカ…

第2試合・Sバンタム級4回戦/●大恵幸義[新日本大阪](判定0−3)上野隆之[オール]○

大恵が未勝利1敗の戦績、上野はこの日がデビュー戦。大恵は昨年5月以来11ヶ月ぶりのリング。 1R。中間距離の打撃戦。両者ガード、ボディワーク共に拙く、ヒット数の多い展開。スピードで上回る上野が攻勢に出てジャブから右アッパー、ワン・ツーなどをヒ…