駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第8試合・ウェルター級8回戦/●二見広信[北陸イシマル](2R1分16秒TKO)桑名竜一[トヤマ]○

セミファイナルは、期せずして京都で実現した新旧中日本新人王対決“北陸ダービー”。
05年中日本ウェルター級新人王の二見は6勝(1KO)2敗1分の戦績。西日本遠征はこれが3度目で、前回は昨年の12/17、古橋秀之[JM加古川]を判定で降している。今回が初めての8回戦、A級昇格緒戦にあたる。
対する桑名は93年(!)のライト級中日本新人王。戦績は10勝(3KO)20敗6分。どうしても負け数の多さが目立つが、日本ランキングに名を連ねた事もある古豪。キャリアの途中で引分を挟んで9連敗という泥沼にハマった事もあったが、不屈の闘志で立ち直って来た。西日本地区では過去大阪で2度、滋賀で1度の計3回試合をしているが、いずれも敗れている。決してゲンの良い土地柄とは言えぬが、6回戦上がりの若手に良い顔をさせたくはないはずだ。
1R。距離開けて牽制しながら、時折踏み込んではアッパー、フックの強打を打ち合う展開。桑名が左アッパーでヒット、有効打を重ね、二見の反撃も概ねブロックして失点を抑えリードか。
2R。強打中心の打撃戦。二見が左ボディで有効打奪うなど少しずつ優位を築きつつあったが、桑名はディフェンス手堅く、老獪な捌きを見せる。そして唐突なタイミングのカウンター合戦で左フックが完璧なクリーンヒット炸裂! 二見は半失神状態で立てず即ストップ。敢え無く担架送りとなった。
桑名が元日本ランカーの意地を見せるKO勝ち。老獪で無駄の少ない試合運びに徹し、少ないチャンスを実らせた。
二見は手数豊富に攻め立てたが、相手の左フック、アッパーに対応し切れず、ウェルター級の怖さを見せ付けられるような一発KO負けを喫した。