駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

〜凱旋〜亀田の帰る場所「2階級制覇への道、第2章」(協栄主催)

04年12月13日以来、2年5ヶ月ぶりとなる亀田興毅の“大阪凱旋”。これは札幌、静岡に続く、協栄ジムと亀田ファミリーによる全国巡業計画の一環だが、今回のカードは東洋ランカー相手の調整戦であるにも関わらず、会場はキャパ10000クラスの大阪市中央体育館、テレビ中継もゴールデンタイム2時間と世界戦仕様のビッグスケール。やはり「地元・大阪」に対する意識は、当事者の亀田家は勿論の事、彼らの元に群がって金儲けを企む“ビジネスパートナー”達にとっても特別なものであるようだ。
しかしフタを開けてみれば客足は巷の予想を大きく裏切る鈍さ。客席を2000程度に絞ったアリーナ席は9割程度埋まったものの、スタンド席は4割程度の入りに留まった。一部報道では「前売りほぼ完売、当日券は数百枚程度」と言われていたようだが、公式発表の客入りも6000人。実数は会場からの目算ではその7掛けといったところで、チケットの残数はざっと数千枚という事になる。なお、前売段階では価格1000円の「スタンドB」指定席が売られていたが、当日券では価格5000円からの「スタンドA」が最安値。客席の埋まり具合からして、「スタンドB」席が完売していたとは到底思えず、これは当日来場した客にとってかなり不誠実な振る舞いと言わざるを得ない。
ちなみに、当日のテレビ中継の視聴率は前半7%、後半14%と低迷。昨年5月の「亀田場所」中継が平均33%を記録していた事を考えると、亀田人気の衰微は想像以上に早いと言わざるを得ない。亀田、亀田と騒いでいるのは、今やボクシングファンとごく一部の熱狂的なファンまたはアンチだけという事なのだろう。図らずも栄枯盛衰、盛者必衰の理を痛感させられる興行となった。

※駒木の手元の採点は「A」(10-9マスト)「B」(微差のRは10-10を積極的に採用)を併記します。「B」採点はラウンドマスト法の誤差を測るための試験的なものですので、(特に8回戦以上のスコアは)参考記録程度の認識でお願いします。公式ジャッジの基準は「A」と「B」の中間程度だとお考え下さい。