駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・フライ級4回戦/○鈴木優作[アポロ](判定3−0)東田恵介[新日本大阪]●

鈴木は3勝(2KO)1敗1分の戦績、東田はこれがデビュー戦。鈴木は昨年12月のアポロジム興行で3勝目を挙げた。この試合でドロー以上ならB級昇格の資格を得る。
1R。東田はスピード感ある動きで出入りの激しいヒット&アウェイ策。鈴木の堅守にヒットは阻まれながらも手数では優勢。だが鈴木はジャブで東田をガードごと吹き飛ばし、コーナーに詰めて連打攻勢。アグレッシブさではこちらの方が上。
2R。このラウンドは鈴木が圧力かけつつ先手。左フックをガードごと打ち込み、東田の攻撃をステップワーク使いつつ捌いてゆく。鈴木は見栄えする右ストレートが印象的。ヒット数は共に僅少だが、アグレッシブさで鈴木優位。
3R。東田はアグレッシブに攻めるも鈴木の堅守を破れず、逆にカウンター浴びて後退するシーンも。鈴木は単発中心ながら的確に強打を打ち込んで攻勢点を確保し、ヒット数でも上回る。
4R。両者大振りの打ち合いに出るが、共に相手の攻撃を捌くだけの守備力があり、明確なヒットは中盤まで皆無。ラウンド終盤もしばしの睨み合いの後に打ち合いとなるが、これも不発。形勢は互角のまま終了。
公式判定は宮崎、野田、原田の三者いずれも40-36で鈴木を支持。駒木の採点は「A」39-37「B」40-38鈴木優勢。
鈴木が持ち前の堅守に加え、見栄えのするパワーパンチでジャッジにアピールしてフルマークの判定勝ち。主導権を確保してヒット数の少ない試合を上手くまとめた形。地力は4回戦中位〜上位級で、6回戦で通用するには攻撃力の向上が望まれる。
東田はスピードこそあるが、荒削りで体のバランスの悪さも目立ち、相手のパンチに押され気味の場面も。攻撃の精度ももう少し欲しい。キャリアある相手に健闘したが、地力は4回戦中位からやや下の段階。