駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sライト級契約ウェイト(62.6kg)4回戦/●小浦佳斗[進光](判定0−3)金崎佑太[尼崎亀谷]○

小浦は未勝利3敗、金崎はこの日がデビュー戦。小浦は昨年12/13の敵地遠征で敗れて以来の試合。
1R。金崎はハンドスピード、パンチ力などは見所あるが、精度に乏しく攻撃偏重型で守備も拙い。小浦はその金崎の隙を突く形でフック、アッパーを決めてヒット数で先行するが、金崎はいかにも重たい右ストレートやボディブローで有効打、クリーンヒットを奪ってアッサリ逆転。
2R。ショートレンジ打撃戦。パンチの精度で勝る小浦がフック、ショートストレートでヒットを量産してリード。金崎もアグレッシブに手数を出し、上下にヒットを散らすが数的劣勢が否めない。
3R。小浦はラウンド前半、やはり命中率の高いショート攻勢でヒット数の上で圧倒する勢い。金崎は手数を出すだけの抵抗に留まっていたが、ラウンド終盤になるとガードされるも構わず連打で小浦を強引に効かせる強打攻勢を見せて互角以上まで形勢を挽回してしまう。
4R。やや膠着気味のクロスレンジ戦。まずは手数で金崎がリードを奪うが、徐々に小浦も圧力をかけて反撃。泥仕合気味のまま最終盤戦に突入したが、ここも互角の形勢でジャッジの難しいラウンドに。
公式判定は坂本40-37、宮崎39-37、原田39-38の3−0で金崎。駒木の採点は「A」39-37金崎優勢「B」39-39イーブン。
金崎がアグレッシブかつ重厚な手数攻勢で強引に押し切った。パンチ力やハンドスピードは4回戦では一定の水準に達しているが、ディフェンス難と攻撃の精度不足を早急に改善しなければ大成は難しいかも。勝って兜の尾を締めて更なる精進に励んで欲しい。現状の地力は4回戦中位からやや下。
小浦は精度の高い攻撃で健闘したが、容易に相手の攻撃に効かされた素振りを見せてしまい、ジャッジの印象を損ねた感じ。また、要所でスタミナ切れを起こして攻め時に攻めきれなかったのも痛かった。地力そのものは金崎と互角だろう。