駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・フェザー級4回戦/●綾部雅之[進光](判定0−2)石角悠起[大阪帝拳]○

両者戦績は綾部が未勝利1敗、石角は未勝利2敗1分。綾部は昨年7/28以来11ヶ月ぶりのリング。石角はデビュー戦に負傷ドローのあと連敗を喫している。
1R。石角が終始圧力をかけ、距離詰めていってワン・ツーで攻勢。綾部もデトロイトスタイルから伸びのあるストレート、ワン・ツーで対抗する。ただし両者共に攻撃は完成度今イチ。このラウンドでヤマ場を作ったのは石角のストレート有効打。
2R。石角がこのラウンドも先手で手数を浴びせ、これを綾部が迎撃する展開。石角は右カウンターで先制するが、後が続かない。綾部はラウンド終盤に迎撃の形でヒットを重ねて優勢をアピールする。
3R。石角がこのラウンドも前に出ていってクロスレンジの乱打戦へ。ガチャガチャした打ち合いが続くが、石角が連打から右フックに繋げてノックダウン。石角はその後も攻勢を続けたが、ラウンド終盤には綾部の迎撃を浴びて息切れ。
4R。このラウンド、綾部は先手奪って攻めにかかるが、今度は石角の方が左ストレート中心に迎撃して主導権を握る。その後は両者精度に欠ける打撃・乱打戦に終始し、締まりの無い展開となるが、石角がアグレッシブさとヒット数で優位に立った。
公式判定は原田40-36、宮崎39-36、坂本38-38の2−0で石角。駒木の採点は「A」39-36「B」40-36で石角優勢。
石角がアグレッシブに攻め、ほぼ全ての時間帯で主導権を確保し、3Rにはダウンも奪って文句無しの初勝利。攻撃は精度不足、パンチ力も目立たず、地力そのものは4回戦でも平凡。これを励みにして今後も精進を。
綾部はハンドスピードは非凡ながら、パンチの精度不足が解消せず持ち味を活かせない。ディフェンスも中途半端で、今日は守勢に回らされてしまった。地力負けしたという印象ではないのだが、高性能の武器でも整備不良では役に立たないという事なのだろう。