駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第1試合・バンタム級契約ウェイト(53.0kg)4回戦/○柴田匡俊[大鵬](判定3−0)梶本和人[ウォズ]●

両者戦績は柴田2勝(1KO)3敗4分、梶本2勝(2KO)1敗。柴田は昨年末の試合で1RKO勝利。規定ではB級昇格の資格を得ているが、敢えて4回戦への出場を選択。梶本は今年2月に初敗北を喫したが、早い立ち直りでの再起戦。
1R。中間距離、梶本がジャブを起点に先手を打つが手数少なく、また柴田のジャブ、ストレートに反応出来ず被弾も目立つ。ラウンド後半に入っても、柴田は落ち着いて狙ったワン・ツーが決まる場面が多く、梶本はジャブで反撃するも及ばず。
2R。柴田は梶本の出方を窺いつつ、カウンターで先制。しかしアグレッシブさにやや欠ける攻め故に後手に回らされる。ラウンド後半、梶本は手数を増やして逆転のチャンスを窺い、最後にショートの右をアゴにクリーンヒットさせた。
3R。このラウンドは、柴田は序盤から主体的に攻めてヒット数でリード。梶本は中盤から圧力かけてジャブ、ストレート、フックをヒットさせて互角に持ち込むが、拙守を突かれて被弾が多い。
4R。このラウンドも序盤は柴田がヒット数を稼ぐ。それに対して梶本は前、前へと果敢に距離を詰めては手数攻めを展開してヒット数でも追いすがる。ラウンド終盤、今度は柴田が逆に距離を詰め、手数を出してジャッジに攻勢をアピール。このラウンドも形勢は微妙。
公式判定は半田、野田、原田の3者いずれも39-38で柴田支持。駒木の採点は「A」39-37梶本優勢「B」39-39イーブン。形勢微妙な3、4Rの振り分けが勝敗のカギとなったが、結果的に柴田が勝ち運に恵まれた格好。
柴田は以前よりもアグレッシブさがやや薄れたが、相手の拙守にも助けられて際どくポイントを拾った。但し今日は守勢に回った時間も長く、ユナニマスの判定勝ちは幸運と言っていいだろう。パフォーマンス水準は4回戦中位クラス。
梶本は各ラウンドで中盤戦を支配して健闘したが、印象的なヒットを奪う事が出来ず、またラウンドを通じての主導権確保に失敗したのが響いた。地力的にはこちらも4回戦でも中位クラスはあるはず。