駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Sフェザー級4回戦/●平尾彰敏[ハラダ](4R0分33秒TKO)真木大作[JM加古川]○

平尾は1勝(0KO)2敗の戦績、真木はこの日がデビュー戦。
デビュー戦故か明らかに浮き足立った真木は攻守共にバタバタした動き。1R早々にバランスを崩した所に右ストレートを合わされてキャンバスに手を着けてしまい、不用意なフラッシュダウンを喫する。しかし平尾は相変わらずその後は徐々に冷静さを取り戻し、ワン・ツーや左右フック、そして練習の成果と思しき肩の力の抜けた右アッパー、ストレートで有効打を積み重ねて序盤の失点を挽回していった。
一方の平尾は相変わらずのアグレッシブさで手数攻めに打って出るが、いかんせん「打つ」だけのパンチで精度に欠けるのと、こちらも相変わらず守備面が拙いがために打撃戦になるたび劣勢に立たされ、結局中盤戦以降は手数以外全ての面で不利と言う有様となった。
最後は勢いづいた真木が、打撃戦で優勢に立ってロープに詰めてワン・ツー連打を畳み掛けたところでレフェリーが早めのストップ。採点上は3Rまでで漸く五分で、もう少し様子を見ても不思議ではなかったが、もはや平尾に再逆転の余地なしとの判断か。
真木は先述の通り、序盤は動きの固さが目立ったが尻上がりに調子を上げて嬉しいデビュー戦KO勝利。手足のスピードや攻守の技術面は平凡で課題も多いが、見たところ練習量で素質面の不安をカバーする努力型の選手か。とりあえず次の試合も見てみたい。
平尾は今日も気合が空回り。アグレッシブなのは良い事だが、声がデカいだけの歌のようなもので、手数を振り回すだけではボクシングにならない。当てに行くパンチと、ちゃんと防御として成立しているブロッキングを覚えないと2勝目は遠い。