駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第11試合・ミドル級4回戦/○岩尾剛[泉北](判定3−0)庄司卓司[大星モリガキ]●

両者戦績は、岩尾2勝(2KO)無敗、庄司1勝(1KO)1敗。庄司の1敗は昼の部で決勝に進出を決めた福森智史[正拳]にデビュー戦で敗れたもの。
1R。壮絶なフック、アッパー中心のショート連打合戦。岩尾が右フック、ストレートでクリーンヒット3発見舞って優勢。ただし両者技術不足明らかで、乱暴なドツき合いといったところ。
2R。ガード固める岩尾に対し、庄司が手数攻めするが工夫の無い攻撃に終始してヒットは少ない。逆にラウンド後半、岩尾の右ストレート、左右フックが次々と有効打、クリーンヒットとなって逆転。庄司も手を休めず粘るが……
3R。ガード固い岩尾だが、庄司は諦めず猛攻を続け、主導権と手数優勢は確保。左アッパーなどで有効打を奪う場面も。岩尾は左フック、右ストレートで有効打3〜4発奪ってヒットの質・量ではこちらが優勢。
4R。庄司はこのラウンドも手数攻め。ラウンド前半は圧倒する勢いだったが、やがて力を貯めていた岩尾が右ストレート、左右フックで逆襲に転じてクリーンヒット、有効打連発。最後はKO寸前まで形勢が逆流した。
公式判定は大黒40-36、野田39-37、宮崎39-38の3−0で岩尾。駒木の採点は「西」「東」とも39-37で岩尾優勢。
岩尾はガードを固めつつ、隙を見て重い強打を振るうスタイルで点差以上の内容で完勝。この階級のこのレベルでは定石とも言える戦法ではあるが、今はまだ攻守のメリハリがつき過ぎていて、守勢に回った時に手数が減るのが課題。
庄司はアグレッシブに大健闘したが、ガードが下がり気味でしかも甘く、守備意識の低さが目に付いた。先手必勝が通じない相手になると脆い所を見せてしまう現状である。