駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第6試合・バンタム級4回戦/△高橋慎弥[岐阜ヨコゼキ](判定0−1)島田惇輝[明石]△

両者戦績は高橋2勝(0KO)1敗、島田2勝(1KO)無敗。高橋は中日本からの遠征だが5/21の千里馬興行にも出場し、判定勝ちを収めている。島田は6/11IMP夜の部で1RKO勝ちして2連勝。
1R。いきなり近距離での打撃戦。島田が得意の右ストレート、アッパーを主体に、左ボディも交えて有効打連発。高橋の攻撃をガードで捌く余裕も見せてこのラウンドは大差優勢。
2R。このラウンドも近距離戦。島田は左フックのキレも良く、そこへ得意のブローを浴びせて圧倒的。高橋は手数で必死に抵抗するが、明確なヒットが奪えない。
3R。島田は右ストレートで的確に有効打を奪ってこのラウンドも先行。しかし高橋がしつこく密着してのボディ攻めで逆襲し、終盤には明確な有効打も奪ってほぼ互角の形勢に。主導権も徐々に島田寄りからニュートラルな位置に移動していった。
4R。密着しての乱打戦。ラウンド序盤は島田の顔面への攻撃がやや優勢だったが、中盤以降は高橋のボディブローが次々と刺さってゆく。島田は明らかに効いた素振りを見せ、追撃も浴びてしまう。
公式採点は北村39-38(島田支持)、大黒38-38、新井38-38のマジョリティドロー。駒木の採点は「A」39-37「B」39-38で島田優勢。
島田は多彩な強打を武器に前半戦を完全に支配したが、試合運びの単調さを突かれて試合後半は相手の渋太いボディ攻めに屈して白星を逃した。持ち前の攻撃力を存分に活かせるような展開をどう作るかが今後の課題。
高橋は技術面では上位ランクの相手に粘り強く奮闘、ボディ攻めに活路を見出して大差劣勢からドローまで挽回した。結果は満足できるモノではなかろうが、まさしく大健闘の一戦。