駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・フェザー級4回戦/△田中宏幸[千里馬](4R1分14秒負傷判定1−1)池田竜太[明石]△

両者戦績は田中1勝(0KO)2敗1分、池田1勝(0KO)無敗。田中は5/21の千里馬興行で初勝利を挙げて以来、池田は3/21にデビュー戦勝利を挙げて以来のリング。
1R。田中が体ごと突っ込むような仕掛け方で強引にマイペースの試合展開へ持ち込み、左カウンターを出会い頭に2発浴びせて先行。その後も手数を絶やさず、池田得意のショートフック攻勢を封じ込めた。
2R。田中が先手を打って距離を潰して密着し、左ボディフックを再三ヒット、有効打して優勢。池田は後手に回ってしまい、自分のボクシングが全く出来ない。
3R。このラウンドも田中ペースの密着戦だが、その田中も攻撃が拙くヒットに恵まれない。池田はラウンド中盤から自分から圧力をかけていって主導権を奪い返す勢いだが、こちらの攻めも田中のダッキングに躱されてほぼ不発。ジャッジ的にも決め手の無いラウンド。
4R。田中がまたしても密着戦を挑んで来たところへ、池田が漸くショートフックを2発ヒット。田中の雑な反撃を捌き、やっとの事で形勢をひっくり返したが、その矢先に2Rにバッティングで負った傷が悪化して無念のレフェリーストップ。負傷判定へ。
公式判定は野田39-38(田中支持)、上中39-38(池田支持)、半田38-38の三者三様ドロー。駒木の採点は「A」39-37「B」39-38で田中優勢。
田中は自分の弱点を良い意味で誤魔化す戦い方を覚え、多くの時間で優勢に試合を運んだ。しかしパンチの命中率の低さは如何ともし難く、主導権を握りながらも決定打を奪えず、勝てる試合を引分にしてしまった。
池田はショートフックを活かした自分のボクシングを全くさせてもらえずに大苦戦。デビュー2戦目の選手には厳しい注文だが、徐々にでも自分で試合をコントロールしようとする意識付けを徹底させてゆきたい。