駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.0kg)4回戦/○梶本和人[ウォズ](2R0分15秒KO)井上稔[塚原京都]●

梶本は昨年12月の京都興行でKOデビューを飾って1勝(1KO)無敗、井上はこの日がデビュー戦。
1R。井上は意識的に頭を振りながら、変則的なフック、ストレートを放つ。これに対応しかねた梶本は相次いで被弾してしまうが、それでも落ち着いて足を使いつつジャブを多用して主導権をすぐさま奪い返す。井上はボディブローで懸命に抵抗するが、梶本はジャブにフックも交えた攻めで着々と失点を相殺していって、最後には互角以上の形勢にまで持っていった。
2R。ラウンド開始早々、梶本が井上をロープに詰めて右フックを放つと、このオープニングブローが見事なクリーンヒットとなってノックダウン。カウント半ばで青コーナーからタオルが投入されてKO裁定。
梶本は1Rこそ井上の変則ファイトに梃子摺ったが、2R早々いきなりの強打一発でケリをつけた。2勝(2KO)無敗という戦績はいささか勇ましすぎるが、それでも4回戦の内は勝ち越していけるだけの実力はありそうだ。
井上はダッキングやステップワークの意識が強いが、その反面ガードが甘いのがキズ。また、自分の距離が掴めないまま手探りで戦っているような印象も受けた。あらゆる意味で経験不足が招いた敗戦と言えそうだ。