駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・フライ級6回戦/○疾風明浩[大阪帝拳](5R1分59秒負傷判定3−0)安保一成[平石]●

疾風は3勝(2KO)1敗、安保は3勝(0KO)4敗2分のサウスポー。疾風は06年末以来1年2ヶ月ぶりの再起戦。B級デビューのため既にA級ライセンスだが、再起戦は相手を選んで6回戦からやり直し。安保は07年4月の敗戦以来10ヶ月ぶりのリング。6回戦はそのときに続いてこれが2戦目。
1R。安保は先手の攻めを意識しているが、まだ動きの質が4回戦の延長上。疾風もブランクを感じさせる鈍い動きながら、手数を返しつつ慎重にタイミングを計る。ラウンド終盤には右ストレートをカウンターで決めて鮮やかなノックダウン。
2R。安保はクリンチなど強引さも覗かせつつワン・ツー中心。疾風は左回りにステップしつつジャブ中心に手数を稼ぎ、右ストレートを2発有効打。ディフェンスや主導権争いでも有利な立場に
3R。このラウンドも同様の展開。強引に迫る安保を疾風がジャブ、ストレートで突き放す。だがクリンチが増えて膠着した内容に……。
4R。安保はクリンチが増え、勝つよりもKOを避ける方が目的になりつつある。疾風は少し手数を増やして攻勢をアピールしたが、こちらも明確なヒットを奪えず山場に乏しい戦い振り。
5R。目立った動きが乏しい安保に対し、疾風はジャブ、ストレート中心にヒットを稼ぐ。安保は不用意なクリンチやホールディングが多く、そうした中で偶然の激しいバッティングが発生し、右目付近を負傷。そのまま試合がストップされて負傷判定へ。
5Rまでの採点で行われた公式判定は半田、野田、原田の三者いずれも50-44で疾風を支持。駒木の採点も「A」「B」いずれも50-44で疾風優勢。
疾風が格下相手に無難な再発進。今日は以前に比べて迫力が今一つだったが、対戦相手の不甲斐なさも見栄えを悪くした原因か。次は8回戦で真価を発揮して欲しい。