駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・フェザー級4回戦/●下休場マサオ[正拳](判定0−3)西永哲也[進光]○

正拳ジムの広報・興行運営スタッフも務める32歳の下休場はこれがプロデビュー戦。西永は未勝利2敗の戦績。昨年5月、9月と連敗し、4ヶ月ぶりの試合。
1R。下休場は攻守のセオリー意識した動き。単発の右はハンドスピードなかなかだが、距離感が掴めず当たらない距離から強打を振るっている印象。西永はクロスレンジに踏み込んで、リーチを持て余しながらもカウンター気味に手数を放ってヒット数でも優勢に立つ。
2R。下休場は先手で中間〜ロングレンジから右ショートフックを放って先制。西永は手数をまとめて食い下がるが、下休場は逆に右カウンターで再三撃退する。しかしこれからという所でスタミナが切れて追い詰められず。
3R。西永は雑な乱打攻勢。激しいマスボクシングというような連打で手数と攻勢をアピールするが明確なヒットは皆無に近い。下休場はガード固めて右で迎撃するが、早くもスタミナ切れ著しく失速気味。
4R。下休場は単発強打と圧力で押す作戦。しかし西永はまたも乱雑な連打で強引に手数と主導権支配で優位に立つ。下休場はラウンド後半から右でヒットを散発的に稼ぎ、ゴング前にも奮闘を見せたが互角まで。
公式判定は原田40-36、野田39-37、宮崎39-37の3−0で西永。駒木の採点は「A」39-37「B」39-38で西永優勢。
西永が強引に手数で押し切ってプロ初勝利。しかし本来はボクサー型で、ファイターに転じた時のパンチの乱雑さは致命的と言って良いほど。今日は相手のスタミナ切れに救われた部分も大きかった。パンチを実戦で当てる練習をもっと積んでもらいたい。
下休場は1Rこそ技術とハンドスピードを感じさせる場面もあったが、2R半ばでスタミナ切れしてしまった。今日はボクシング以前の部分が敗因。技術的には五分程度の勝率で1〜2勝なら可能な水準にあるので、今後の精進に期待したい。