第１試合・Ｌフライ級６回戦／●堀川謙一（判定１−２）有富康人○

12人が参加した西日本ブロックの代表・堀川謙一は、ここまで判定3-0、判定3-0、２ＲKO、判定3-0という戦績で勝ち抜き。５人参加の中日本ブロック代表・有富康人は２戦とも3-0の判定勝ちでここまでコマを進めた。
１Ｒ。ラウンド前半、有富は体を密着させる勢いでプレッシャーをかけてペースを握る。しかし、後半には堀川も有効打を浴びせて反転攻勢。終盤には得意の左のダブルも出た。
２Ｒ。このラウンドも有富はアグレッシブにしつこいファイトを仕掛けてゆく。堀川はこの攻めをいなそうとするが、ボディワークが甘くパンチを交わせない。ガードで被弾は避けるが、自分の攻めに繋げられずに苦戦を強いられる。ならばと横の足を使って打たれない戦いを模索するも、ラウンド後半にまたも距離を詰められてペースを乱されてしまう。なお、このラウンドに堀川は偶然のバッティングで出血。
３Ｒ。このラウンドも有富の強引なファイトが支配的。パンチのテクニック的は堀川の方に分があるように思えるのだが、堀川は相変わらずディフェンスが甘く持ち味を活かせない状況に。
４Ｒ。やや有富の勢いに陰りが見え、このラウンドは堀川も手数、有効打共に互角に持ち込む。ただ、明らかにポイントを獲るだけのインパクトに欠けており、もう少し手数が欲しいところ。
５Ｒ。これが初の６回戦となる有富にとっては未知の領域。一日の長でスタミナに勝る堀川が足を使ったスピーディな加撃でようやくペースを掴む。有富はカウンターのタイミングに見所があるが、このラウンドは足を使われ対応できなかった。
６Ｒ。堀川はこのラウンドも足を使って動いてゆくが、ややフォームが大きいのか、パンチを打ち込む寸前の隙を有富につけ込まれ、思うようにパンチが出せない。最後は有富が得意の接近戦に持ち込んで、自分のペースで試合終了まで戦いきった。

判定は59-57、59-55、57-58のスプリットデジションで有富に軍配。ちなみに駒木の採点は58-56で有富優勢。
勝った有富はこれで５勝（1KO）無敗。技術よりも気迫で攻めるというか、相手の持ち味を殺して結果的に勝つというタイプのようだ。ワン・ツー主体の攻めが目立たないのは気になるが、カウンターのセンスはなかなか良かった。今後については、一枚上以上の相手に当たれば難しいが、半枚上程度の相手なら今日のような勝負に持ち込むことはできるのではないか。
一方の堀川はこれで８勝（2KO）５敗。今後はＢ級、Ａ級を相手に戦う事になるが、今日見せたディフェンス面の弱点を克服せねば早晩伸び悩むことになるのではないか。