駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第3試合・ライト級10回戦/●高林隼人[Gツダ](1R2分37秒KO)JR・ソリアーノ[比国]○

高林は11勝(7KO)9敗3分。99年には新人王戦でSバンタム級の西軍代表になっているが、A級昇格後は日本ランクまであと一歩という所で足踏みを続けて来た。今年3月にはタイでシリモンコン・シンワンチャーにチャレンジするも判定負けし、今回は勝っても負けても引退試合との事。
対するソリアーノは8勝(6KO)5敗のアナウンス。PBF版の比国王者で、今年4月の初来日時には松田トモヤ[トヤマ]を2RTKOに降して病院送りにしている実力者。
1R。両者フェイントを交えつつ、手数を絞った強打の打ち合い。ソラノは右ストレート、高林は左の強打で有効打を交換する。ラウンド終盤、高林はやや攻勢に立ってソラノをロープ際に追い込んで連打をヒットさせるが、ソラノは狙い澄ました右ストレートをクリーンヒット。高林は10カウントでも立ち上がれない完全なクリーンノックアウトでキャンバス沈んだ。好事魔多しとはこの事か。
高林は引退試合を飾れず、黒星を2桁に乗せる無念のKO負け。功を急いで攻勢を仕掛けるも、まるで相手に全てを読まれていたかのような右一発に轟沈してしまった。とはいえ、これもまたある種スッキリした決着で、図らずも良い引退のタイミングになったのではないか。