駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

興行概要&雑感

新生グリーン・ツダジムの5度目の興行は、先月に不慮の事故で急逝した、元東洋太平洋フライ級王者・小松則幸の追悼興行。昨年秋に続いて旭区区民センター大ホールが会場として選ばれた。リングと観客席との距離が極めて近い、ライブ感の強い会場ではあるのだが、やはり気になるのは交通の便。JR大阪駅からは市バス、地下鉄で30分圏内ではあるものの、至便とは言い難い条件をどう考えるかだろう。今回はセレモニーのために興行を組むという、本来とは逆の手順でセッティングされた興行ゆえに仕方ない部分もあったのではあるが。
そういう特殊な事情もあってか、マッチメイクは全7試合中5試合がタイ人絡みという、一般ファンへのアピールには少々乏しいものになってしまった。メイン出場の丸元大成、セミ出場の本田秀伸をはじめとする出場選手たちの「小松に勝利を捧げる」という意気込みと高いモチベーションがどこまで試合内容に繋がるかがカギになるだろう。
それにしても今年の上半期は悲報ばかりが豊富な忌まわしきシーズンになってしまった。いったい我々ボクシングファンは、何人の前途有望な若者の死を見届けなければならないのだろうかと暗澹たる思いにも囚われた。命の遣り取りを安全地帯から眺めている報いなのだろうか、と天を仰いだものである。関係者の思いも同様かそれ以上だろうと思う。このような虚しい思いをする事が無くなるよう、せめて1つでも減るように心より願っている。


※駒木の手元の採点は「A」(10-9マスト)「B」(微差のRは10-10を積極的に採用)を併記します。「B」採点はラウンドマスト法の誤差を測るための試験的なものですので参考記録程度の認識でお願いします。公式ジャッジの基準は「A」と「B」の中間程度だとお考え下さい。