駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

バンタム級5回戦/●太田裕二(太田棄権のため不戦勝)吉村祐紀[関]○

太田が試合前日になって、体調不良により出場を断念。計量をクリアした吉村の不戦勝となった。

第4試合・Sフライ級5回戦/○古川高広[協栄](判定3−0)加藤心和[金沢]●

東軍代表・古川は7勝(0KO)無敗1分。東日本決勝はアグレッシブさと精度の高いパンチで小差優勢のラウンドを積み重ねて小差判定勝ち。西軍・西日本代表・加藤は10勝(0KO)1敗1分の戦績。 1R。古川が先手の攻め。加藤は右ストレートを捌き切れず、反撃もホ…

第3試合・フライ級5回戦/△林徹磨[セレス](判定1−0ドロー・林勝者扱い)松浦克哉[松田]▲

東軍代表・林は6勝(0KO)無敗。東日本決勝では相手のスピードに苦しむ場面もあったが、打撃戦に引きずり込んでスプリット・デシジョンで際どい逆転勝利。西軍・中日本代表の松浦は9勝(1KO)1敗1分。 1R。ラウンド前半は圧力の掛け合いでは五分五分、林の…

第2試合・Lフライ級5回戦/○田口良一[ワタナベ](判定3−0)中澤翔[大鵬]●

東軍代表の田口は6勝(2KO)無敗。東日本決勝では終始打撃戦の激闘を緩急利いたボディ中心のコンビネーションを武器に快勝。西軍・西日本代表の中澤は8勝(1KO)2敗1分。 1R。田口の圧力が優勢。中澤はアウトボクシングで捌きにかかるがロープ際に詰められ…

第1試合・ミニマム級5回戦/○島崎博文[帝拳](判定3−0)土生拓郎[折尾]●

東軍代表・島崎は5勝(1KO)3敗1分。東日本決勝はドロー勝者扱いも渋太く勝負強い戦い振りが光った。西軍・西部日本代表の土生は6勝(1KO)1敗2分。 1R。島崎の手数伴う圧力攻勢が優位。土生はステップワークで捌き切れず、ロープ際の打ち合いでも右を貰…

07年度全日本新人王決勝(日本プロボクシング協会主催)

今年も「ボクシング界で一番熱い日」、全日本新人王決勝の日がやって来た。最近では後楽園ホールのキャパシティを持て余す事も少なくないボクシング界だが、この日ばかりは超満員。今年から足元を見るようにチケットが大幅に値上げされ、自由席5000円からと…

ミドル級展望/◎橋本平馬[三迫](橋本絶対有利)坂本一人[西部日本・本田フィットネス]●

未勝利のまま西軍代表となった坂本のミラクルはどこまで続くか。堅実なタイプの橋本は、西軍代表戦で自滅した岩尾剛[泉北]にどことなく似ているが……(笑) 橋本は総合格闘技出身という異色の存在。手数が少ないが、ガッチリガードを固めて威力のある強打で着…

ウェルター級展望/△岳たかはし[新田](ほぼ互角)水本昌寛[西日本・井岡]△

ラッキーボーイの岳と堅実な内容で一戦一戦勝ち抜いて来た水本。地味ながら実力伯仲の一戦。 岳の東日本決勝は、相手の偶然のバッティングによる1R負傷ドロー勝者扱い。試合内容的には劣勢だったが、相手の大流血伴う負傷が嫌気されたか、ジャッジ2者の優…

スーパーライト級展望/★迫田大治[横田スポーツ](丸木有利)丸木和也[中日本・天熊丸木]☆

東のハードパンチャー迫田に、西軍代表戦を29秒殺で圧勝した丸木。この階級にふさわしいスリリングな攻防が期待出来る。 迫田は体全体のスピードが平凡で、見た目にはテクニックとは無縁に見えるタイプ。東日本決勝でも不覚のダウンを喫しているが、天性のパ…

ライト級展望/☆近藤明広[日東](近藤有利)鶴田亮介[西部日本・本田フィットネス]★

東のMVP近藤と、西部日本関係者が「天才」と口を揃えて評する鶴田。これも注目のカードだ。 近藤は腰の据わったファイトスタイルに安定感と度胸の良さを感じる。パンチの威力も卓抜しており、東日本決勝の2RKOはフロックではない。但し、まだ見た目よ…

スーパーフェザー級展望/×川本日明[金子](川本棄権で木原不戦勝へ)木原和正[西日本・ウォズ]○

川本が既に体調不良を理由に棄権を発表。木原が前日検量をパスした時点で不戦勝が確定する。昨年は全日本決勝全滅に終わった西日本勢だが、今年は開戦前に全日本覇者輩出が確実な情勢というのは皮肉である。ともかくも川本にしろ木原にしろ気の毒。

フェザー級展望/★関本純太[勝又](林有利)林翔太[中日本・天熊丸木]☆

西のMVP・林が登場。豪快なファイター関本は気後れせずに立ち向かいたい。 関本は一見乱雑な大振りタイプのファイターだが、不思議なほど精度が高く、威力・回転力も十分。特に左フックが強烈。問題はサウスポーとファイター型の相性。左利きは一般的に至…

スーパーバンタム級展望/△古口学[古口](ほぼ互角)村澤光[西日本・尼崎]△

三賞受賞者同士のハイレベルな組み合わせ。次から次へと全日本クラスの強豪との試合が組まれる村澤は、まるでジャンプのマンガの主人公(苦笑)。 古口は今大会屈指の総合力を持つ万能型のボクサーファイター。特に密着戦では頑丈なガードと精度・回転・威力…

バンタム級展望/△太田裕二[ヨネクラ](ほぼ互角)吉村祐紀[西部日本・関]△

東日本決勝で1RKO、技能賞獲得の太田が登場。しかし吉村も目立たぬ存在ながら相当な技巧派。好勝負必至の対戦だ。 太田の持ち味は天才的な当てカン。パワーや右ストレートの威力も相当なもので、逸って打ち合いに来た強豪を次々と返り討ちにして来た。し…

スーパーフライ級展望/★古川高広[協栄](加藤有利)加藤心和[西日本・金沢]☆

Sフライ級はテクニシャン対決。渋好みの一戦となりそうだ。 古川は精度の高さを活かしたアグレッシブさのアピールが上手い選手。但しスピード不足と守備面に一抹の不安も。 加藤はジムの大先輩・徳山昌守を意識しつつディフェンスを重視した堅実な技巧派。…

フライ級展望/★林徹磨[セレス](松浦有利)松浦克哉[中日本・松田]☆

フライ級は圧力をかけての接近戦を好むファイター同士の対決。シンプルかつ激しい打撃戦が展開されそうだ。 林は、東日本決勝では相手のスピードに翻弄されて苦戦。試合後半に立ち止まっての打ち合いに巻き込んでパワーゲームで押し切った。持ち味はハンドス…

ライトフライ級展望/△田口良一[ヨネクラ](ほぼ互角)中澤翔[西日本・大鵬]△

典型的なファイター対アウトボクサーの構図。終わってみれば大差だが、始まるまでは勝敗の行方が判らないという典型の組み合わせ。 田口はガードを下げたボディワーク中心のディフェンスを好むボクサーファイターだが、その守備が洗練されているとは言えず、…

ミニマム級展望/△島崎博文[帝拳](ほぼ互角)土生拓郎[西部日本・折尾]△

ミニマム級らしいアグレッシブな手数タイプの対戦。この階級ゆえKOは望み辛いが、最後まで熾烈なポイント争いが繰り広げられそうだ。 島崎は、精度は今イチだが猛烈な手数攻勢と右ショートの威力が魅力のファイター。 土生は、若手時代の高山勝成[真正]を…

全日本新人王決勝戦展望

いよいよ本番まであと2日。長い旅路の果てに後楽園に辿り着いた東西のホープたちが相見える全日本新人王決勝が22日に行われます。ここで簡単ではありますが直前展望をお届けします。 皆さんには西軍代表戦の観戦記も公開していないままでご迷惑をおかけして…

興行全体の総括

メインはソリアーノの破壊力抜群のパンチと大沢のディフェンスワークが噛み合って緊張感溢れる試合となったが、ハッピーエンドには至らず。セミも凡戦気味で、22時15分終了という疲労感も手伝い消化不良気味に終わったのは残念だった。それでも4回戦、6回…

第8試合・Sライト級契約ウェイト(136ポンド)10回戦/●大沢宏晋[大星](判定0−3)JRソリアーノ[比国]○

大沢は11勝(5KO)1敗2分で、日本ライト級の11位にランクされている。04年にデビュー。1勝無敗2分の戦績で臨んだ05年の新人王戦ではライト級西日本新人王に。しかし西軍代表戦では決定的な被弾の無いままスタミナ切れで力尽きる敗戦でリタイヤ。それまでは…

第7試合・Sフェザー級契約ウェイト(127ポンド)8回戦/○片山博司[アポロ](判定3−0)中川直幸[ハラダ]●

片山は8勝(2KO)1敗1分の戦績。04年のデビュー以来、所属ジム主催興行のみに出場。慎重に相手を選ぶマッチメイク方針により1つの引分を挟んで無敗の8連勝。05年末にB級昇格、06年9月にはA級昇格と順調に出世した。A級では戦意に乏しいタイ人相手に連…

第6試合・ライト級6回戦/○森下裕己[新日本大阪](判定3−0)竹中聡[大鵬]●

両者戦績は森下7勝(4KO)2敗、竹中5勝(2KO)3敗1分。森下は06年のライト級西日本新人王。西軍代表決定戦に敗れた後、先の第5試合に出場した2人に連勝して既にA級の資格を保持している。竹中は今期新人王戦でライト級西日本決勝まで進出したが、渡場大…

第5試合・ライト級6回戦/●寺田允[アポロ](判定0−3)大本健[ヨシヤマ]○

両者戦績は寺田5勝(0KO)5敗1分、大本4勝(3KO)6敗1分。奇しくも両者とも前回の出場試合で、この後に登場する森下裕己に敗れている。寺田は9/14以来、大本は6/10以来の試合。 1R。互いの強打をパーリングやアームブロックで弾く重厚な攻防。共に明確な…

第4試合・Sフライ級4回戦/●井上拓哉[新日本大阪](判定0−3)内藤昭[大鵬]○

両者戦績は、井上1勝(0KO)無敗1無効試合、内藤1勝(1KO)1敗のサウスポー。井上は先述の通り、第1試合で勝った甲斐との連戦以来の3戦目。内藤はキャリア1戦の身で新人王戦にエントリーしたが、1RTKOで緒戦敗退して今回が再起戦。 1R。井上はアグ…

第3試合・Sフライ級4回戦/○廣瀬文彦[アポロ](判定2−1)前多淳二[オール]●

廣瀬はこれがデビュー戦、前多は未勝利2敗。前多は昨年12月、今年4月と連敗しており、これが8ヶ月ぶりのリング。 1R。廣瀬は自分のペースでジャブ中心の攻め。足も使い、スマートな戦い振りも見せるが、乱戦になると動きの質が落ちる印象も。前多は頭低…

第2試合・ウェルター級契約ウェイト(64.0kg)4回戦/○宇川広之[アポロ](2R0分31秒TKO)豊村浩隆[進光]●

宇川は1勝(0KO)4敗の戦績、豊村はこれがデビュー戦。宇川は昨年末のNGK興行で敗れて以来、今年2月と6月の試合も落として3連敗中。 1R。中間距離、ジャブとストレート中心のオーソドックスな攻防戦。豊村がアグレッシブに手数を出すが、宇川のスピ…

第1試合・Sフライ級4回戦/●安藤佳孝[塚原京都](3R1分19秒負傷判定3−0)甲斐巧真[泉北]○

安藤はこの試合がデビュー戦。甲斐は未勝利1敗1無効試合の戦績。甲斐はこの後第4試合に出場する井上拓哉[新日本大阪]と6月、8月に戦い、初戦はレフェリーの判断ミスで異例の無効試合、8月のリマッチでは微妙な判定で敗れている。今回は相手を変えて心…

バンガード・虎寿司・ルースロン・シアターボクシング(アポロジム主

年に一度、難波グランド花月(NGK)で行われるアポロジム興行が今年も開催された。会場名だけでインパクト絶大なこの企画、もっと一般層にアピールしても良いと思うのだが、今年の客層もジム・選手のプライベートな後援者中心の“シークレット・ライブ”と…

第2部総括

正拳勢は9試合で4勝3敗2分と辛うじて勝ち越し。こちらも楽なマッチメイクではなかっただけに、及第点と言えようか。対照的に4選手出場して3敗1分に終わってしまった陽光アダチジムにとっては厄日になってしまった。 ハイライトはやはり第9試合の福森…