駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・Sバンタム級10回戦/○仲宣明(7R2分03秒KO)ゴンスリン・シスソーエイ●

仲は過去に日本バンタム級王座を7度防衛の経験があり、現在WBAバンタム級9位。今年3月、ジョニー・ブレダルの持つWBA王座に挑戦・失敗して以来の復帰戦。ゴンスリンはタイのスーパーバンタム級5位。
1R。ゴンスリンはいかにも消極的。仲はロープに詰めて自在の攻めで圧倒するが、終盤にラッキーパンチ気味のクリーンヒットをアゴにもらってフラつく失態。
2R。終始、仲の攻勢が目立ったラウンド。クリンチ状態からでも無数にパンチを浴びせてゆくのが印象的。ただし、このラウンドでも仲はつまらないパンチを浴びてしまう。
3R。仲は、左でリードを取りつつ右フック&アッパーを中心に攻める。ヒットは多く奪っているが、ダウンに結び付くようなクリーンヒットは見られず。このラウンドで仲は偶然のバッティングによる出血。
4R。仲の遠近・上下にバリエーションの富んだ激しい攻めが続く。ほとんど仲のパンチ練習のような光景になっているが、ゴンスリンのガードも固く大きなダメージは与えきれない。
5R。お互い距離を詰めての激しい打ち合いになったが、パンチの質・量ともに仲が圧倒して格の差を見せつける。しつこいボディへの攻撃も見せ、長期戦も見据えた試合の組み立てになって来た。
6R。このラウンドも距離を詰めて仲が攻勢を奪うが、このラウンドはやや動きが鈍い。たびたびゴンスリンの左フックを喰らうのが気に掛かる。このラウンドでゴンスリンはヘディングで減点1のペナルティ。
7R。ゴンスリンの左に手を焼きつつも、仲はロープに詰めて攻めまくる。相当な数のパンチを浴びて戦意を喪失したゴンスリン、最後は試合を投げるように軽い左ジャブでダウンして、そのまま10カウントを聞いた。10カウント直後にスックと立ち上がって退場してゆくゴンスリンに閉口。
とりあえず再起に成功した仲は18勝(12KO)1敗2分。今回は相手のレヴェルを考えると順当な結果と言えるが、そんな格下の相手にたびたび大きなパンチを浴びる事が多かったのが気になった。距離を詰めて打ち合いを挑んだので仕方ない話とはいえ、再び世界を狙う選手としてはやや物足りない試合だったのも事実。次戦は未定だが、その時はもう少し勝負勘が戻っている事を願おう。



 あの原田レフェリーがまた“やらかした”メインイベントについては後刻更新。