駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第12試合・ライト級4回戦/●坂本政憲[千里馬神戸](判定1−2)大沢宏晋[大星]○

第1部最終試合はライト級の準決勝。(もう1試合は片方の選手が負傷のため不戦勝・試合なし)
坂本は1回戦シード、5/22の2回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050522#p8)では、ダウンも奪う明確な判定勝ちを収めた。まだ絞れそうな豆タンク型の体型とアグレッシブなファイトが印象的な選手。戦績はKO無しの2勝。
大沢は4/30の1回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050430#p8)、7/9の2回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050709#p12)をいずれもKO勝ち。体格や攻撃センスの良さには目を見張るものがあるが、ガードの甘さで絶えずリスキーな試合振りを強いられている。戦績は3勝(2KO)2分。
1R。大沢がジャブを当てて先制してペースを握るが、接近戦を望む坂本と噛みあい辛く膠着気味。後半になると坂本も良いボディブローを当てて見せ場を作るが、終盤には大沢がガードの上からでも手数を当てていってアグレッシブさをアピール。
2R。坂本がガードを固めつつ、ボディブロー数発効かせて中盤まではペースを握った。大沢も時折鋭い連打を見せ、終盤にはボディブローをお返しして互角の形勢に。
3R。大沢がクリンチを交えつつ自分のペースを守ろうとするが、坂本がアグレッシブに前々へ出ていって良い印象。坂本のボディ、大沢の連打で手数・ヒット数は互角だが。
4R。大沢がクリンチ気味に膠着しながら手数を出す。坂本は攻めあぐみながらも細かいボディブローで手数を稼ぎ、コーナーに追い詰めてアグレッシブさをアピールした。
公式判定は39-37、39-37(以上、大沢支持)、39-37(坂本支持)の2−1で大沢。駒木の採点では39-37坂本優勢で、かなり際どい試合だった事は確か。
大沢がこのトーナメントを通じて初めてボクシングらしいボクシングを展開。スタミナ切れかクリンチに頼る場面も多かったが、要所要所で打ち込んだ連打がジャッジに好印象を与えたか。荒削りな現状では後々が心配ではあるが、このままどこまで行けるのか楽しみにさせてくれる選手でもある。敗れた坂本も健闘を見せたが、今日は武運に恵まれなかった。