駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第3試合・フェザー級(56.2kg)契約ウェイト4回戦/○石東正浩[Gツダ](2R1分24秒KO)新保貴大[塚原京都]●

石東は3/6のデビュー戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050306#p1)を初々しい戦い振りの末にKO勝ちで飾って今回が2戦目。一方の新保はサウスポーー。昨年度の新人王戦、Sフェザー級1回戦で敗れて以来1年ぶりの試合。戦績は1勝(1KO)3敗。
1R。ゴング直後、石東は気持ちが先走りすぎて不意にバランスを崩すなどヒヤっとさせるシーンがあったが、すぐに平静を取り戻した。ガードを固めつつ圧力をかけて、ワン・ツーから左ボディ、上下への右フックを決めてゆく。新保はロープに詰められて思うような試合が出来ず、反撃も散発的に押さえ込まれる。
2R。石東ペースでの試合が続く。新保は偶然のヘディングを受けてスリップダウン、痛みに耐えかねるように“orz”状態でうずくまる。これで戦意を阻喪したか、試合再開直後、ロープ際に詰められて右ボディで1回目のダウン。これは何とか立ち上がるも、間もなく右ボディに追い討ちをかけられて堪らずマットに沈んだ。
石東はデビュー戦はいかにも浮き足立った試合振りだったが、さすがに2戦目ともなると場慣れしたのかボクシングが出来るようになっていた。一方の新保、故障を抱えての試合強行だったと聞くが、それ以前の問題──瞬間的な激痛に対する耐性の弱さで負けたような感じ。彼の試合を見るのはこれが初めてだが、もし以前からそのような一面があるのだとしたら、これはプロの格闘技選手にとって致命的な問題だろう。「右ボディブローの連打で力尽きてKO負け」というのが、プロボクサーにとってどれほどの屈辱であるかは、新保本人が良く分かっていると思う。あとは、これをどうバネにするかだろう。