駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第3試合・Sフェザー級8回戦/○吉村憲二[大阪帝拳](判定3−0)ワンチャナ・チュワタナ[タイ国]●

元インターハイ王者の吉村が、昨年5月以来のプロ5戦目に挑んだ、が……。
相手は来日経験もあるタイ国フェザー級3位で、あからさまな“噛ませモード”だったが、この相手に吉村は必要以上に被弾を警戒するヒット&アウェイ作戦。連打を打ち込んで効かせておいてから一歩退いてカウンターを狙う、ダウンを奪っておいて戦意喪失した敵にも距離を取るという、理解不能なまでに慎重過ぎる戦い振りに会場の雰囲気は冷え込む一方。携帯の着信音と赤ん坊の泣き声ばかりが響く中、ただ虚しく時間が過ぎ去っていった。試合前のコメントで「生まれ変わった吉村を見て下さい」と勇ましさを見せた吉村だが、どうやら生まれ変わる際にニワトリと心臓を交換して来たようだ。
チュワタナは6Rにプッシングで減点1、7Rには逆にプッシング気味に倒されてダウン1。公式判定は三者とも80-70の大差が開いたが、プロの試合でこの判定勝利に一つまみの塵ほどの価値も無い。蛇足ながら紹介すると、駒木の採点も80-70で吉村。