第２部第５試合・Ｓフェザー級契約ウェイト(58.0kg)４回戦／○吉岡和弘[大阪帝拳]（判定３−０）川本昴[金沢]●

この試合も両者デビュー戦。
１Ｒ。いきなりクロスレンジの乱打戦。吉岡はショートワン・ツー中心の攻め、川本は左フックのダブルから右ストレートと並以上の回転力を披露するもオープンブローの分迫力不足。吉岡は手数攻めが生み出すプレッシャーが力強い。
２Ｒ。密着しつつの乱打戦が続く。共に細かい連打を手当たり次第に打ちまくっているような感じ。川本がやや優勢にも映るがオープンブローでパンチが軽く、これをジャッジがどう採るか。川本の手数攻めも魅力。
３Ｒ。両者体を浴びせつつの乱打戦。川本が吉岡の前進に合わせてカウンターを奪うなど見せ場を作る。吉岡は手数こそ出ているが、やや空転気味か。パンチが細かすぎて迫力にも欠ける。
４Ｒ。密着距離での乱打戦が続く。まるでサンドバッグのラッシュ練習のような細かい連打を３分間打ち続ける展開。両者代わる代わる攻勢に出たが、決め手に欠けヤマ場が作れぬまま終わった。
公式判定は北村40-36、宮崎39-37、原田39-38の３−０で吉岡。駒木の採点は「Ａ」39-37川本優勢「Ｂ」39-39イーブン。
両者頭をくっつけての細かい連打に終始。総合的な実力を判断するのは難しい試合内容だった。その中で基本に忠実なパンチを打ち込んでいた吉岡がジャッジの好印象を得て判定勝ちをモノにしたが、フルマークの採点には疑問符をつけざるを得ない。川本も手数多く優勢をアピールする場面もあったが、オープンブローが目立ちすぎたかポイントが伸び悩んだ。