駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第8試合・Sフェザー級4回戦/○吉野典秀[進光](判定3−0)渡部“伊予守”雅之[金沢]●

両者戦績は、吉野が勝ち負け無しの1分、渡部が1勝(0KO)1敗。吉野は昨年11/17以来の2戦目、渡部は昨年6月にデビュー戦勝利を飾るも、今年2/11に敗れて戦績を五分に戻してしまった。
1R。吉野が圧力をかけるところを渡部が手数豊富な迎撃に出るが、この迎撃は精度・威力とも乏しく機能性今一つ。攻勢に立つ吉野の右ストレート、左ジャブが鋭くヒットし渡部の顔面を跳ね上げる。
2R。ショートレンジの打撃戦。吉野が鋭いワン・ツーをこのラウンドも見せて印象的な場面を作る。渡部もフック中心に手数を振るい、数的には小差リードするが、オープンブロー気味で威力乏しい。
3R。クロスレンジの乱打戦。吉野が内側からストレート、アッパー中心に有効打、ヒットを連発。渡部はボディ中心にフックで手数も、的を捉え切れずにヒットの質・量で劣勢。
4R。渡部がストレート気味の右ジャブで先制するが、吉野はすぐさまキレのあるショート連打でヒットを量産。途中、左右数発の有効打を浴びせられて形勢は接近したが、吉野はラウンド終盤も渋太く踏ん張り切って堂々と逃げ切りを果たした。
公式判定は宮崎40-36、野田40-36、原田39-37の3−0で吉野。駒木の採点は「A」40-36「B」40-37で吉野優勢。
吉野がパンチの威力、精度で相手を上回り、長い打撃戦を制し初勝利。圧力も強く、4回戦なら勝ち負けしながら4勝まで出来そうな力は有る。4回戦中位〜上位クラスの地力。
渡部はアグレッシブに手数を出すのだが、ナックルが返り切らないパンチで威力・迫力に欠けるのが……。手数攻勢だけでは押し切れない相手と当てられると途端に苦しくなる。地力は4回戦でも平凡なレベルと言わねばならない。