駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第5試合・ライト級4回戦/●中村悟[六島](判定0−3)池田善彦[Gツダ]○

両者戦績は中村2勝(1KO)1敗、池田3勝(2KO)2敗1分。中村は3月に3年半ぶりの復帰戦を白星で飾った。池田は4月に3勝目を挙げ、B級昇格に王手を掛けた。
1R。池田が強引に頭から突っ込んでゆく突貫ファイトを仕掛ける。戦果は乏しいが、攻勢点はアピールできた。中村は距離を開けてアウトボクシングをしたいところだが、圧力に屈してペースを見失い気味。
2R。池田はこのラウンドも頭から前、前へ突っ込んで密着してボディへ手数攻めし、攻勢点をガッチリキープ。中村はラウンド序盤こそジャブで突き放せたが、後は守勢に回った。
3R。このラウンドも池田の強引な圧力手数攻めが全開。中村のカウンターもガードして捌き、ほぼ3分間主導権を掌握。ラウンド終了直前、中村は圧力に負けて思わずキャンバスに手を着く際どい場面があったが、これはスリップの裁定。
4R。中村は力強くワン・ツーで突き放さんとするが、池田の強引な攻勢がこのラウンドも機能。左ボディがクリーンヒットすると中村は明らかに効いたリアクション。これで大勢は決した。
公式判定は野田40-36、坂本40-37、宮崎39-37の3−0で池田。駒木の採点は「A」「B」いずれも40-36で池田優勢。
池田が持ち前の強引な突貫ファイトで相手の持ち味を完封。強引過ぎる試合運びにジャッジの心証は良くなかったが、内容的にはいずれのラウンドも優勢を確保していた。ただ、6回戦に上がってこの試合振りを通用させるには、色々と注文が付くだろう。
中村はアウトボクシングを封じられ、消極的な試合振りとなって為す術無く敗れた。4Rには随分と効かされてしまい、完敗と言わざるを得ない。