第５試合・Ｓバンタム級契約ウェイト(54.5kg)６回戦／○佐々木佳浩[金沢]（判定２−１）岡田壮平[正拳]●

両者戦績は佐々木４勝(2KO)２敗２分、岡田４勝(0KO)無敗１分。佐々木は昨年12月にドロー、今年６月に敗戦と、勝ち星から遠ざかっている。岡田は今期新人戦に参戦したが、２回戦でドロー敗者扱いとなった。
１Ｒ。佐々木が密着してショート連打、フック狙いもクリンチ多く膠着気味。岡田はラウンド序盤にジャブで先手を取ったが後が続かず、後半には追い上げを許した。
２Ｒ。佐々木はロングレンジ基本にヒット＆アウェイ。逆ワン・ツーや至近距離に踏み込んでの連打で先手、先手の展開を作る。岡田は手数出るが距離・タイミング共に合わず、全く自分の試合が作れない。
３Ｒ。佐々木ペース。スピード利して自分の距離から強打中心に手数攻めし、左ボディでヒットも。岡田もクロスレンジでカウンターを返すが、試合の組み立てが場当たり的で、まとまった反撃が出来ず。
４Ｒ。岡田は佐々木の踏み込んで来る所を狙って右ストレート、左ボディ狙い。佐々木はヒット＆アウェイで連打。だが、両者ともに精度が悪くヒット数の少ないラウンドに。
５Ｒ。佐々木はまたもガス欠で動きが落ちる。クロスレンジから互いに連打をぶつけ合う時間が増えるが、岡田はオープンブロー気味の粗い連打に走ってしまいチャンスを活かせず。佐々木も明確なヒットには乏しく、微妙な形勢のラウンドが続く。
６Ｒ。クリンチ気味のクロスレンジ乱打戦。フック、アッパー中心のラフな攻防が続く。岡田がボディブローで効かせるが、佐々木も粘り強く戦い、ここも採点は微妙か。
公式判定は宮崎58-56、坂本58-57（以上、佐々木支持）、半田58-57（岡田支持）のスプリットで佐々木。駒木の採点は「Ａ」59-55「Ｂ」60-57で佐々木優勢。
佐々木は試合前半をスピード活かして主導権支配に成功したが、肝心のパンチでは明確なヒットをなかなか稼げず、勝ちはしたものの結局競った採点に持ち込まれた。終盤の失速も頂けない。近い将来のＡ級昇格に備えて地力強化に励んでもらいたい。
岡田は主導権争いに敗れ、乱打戦に持ち込まれてもオープンブローが災いして決め手不足に泣いた。手数と積極性で接戦に持ち込んだが、技術的にはまだ６回戦では厳しいかも。この初黒星を糧に、どこまで自分を追い込めるかが今後へ向けてのカギとなるだろう。