駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

興行概要&雑感

2月に興行を開催したばかりの千里馬神戸ジムだが、2か月余のインターバルで常打ち会場のサンボーホール大会の実施に踏み切った。この不景気下でも攻めの姿勢、神戸・明石地区の若手たちに試合の出場機会を与えようという心意気には頭が下がるが、今回は武本・玉越の両エースが欠場し、やや小粒のメンバー構成となってしまった。
メインに登場するのは、千里馬神戸ジムが誇る輸入ボクサーの出世株・ジェロッピ瑞山。来日以来無敗を誇り、若手の壁として高く立ちはだかっているが、今回も相手は若手のホープ。守備巧者ぶりがマニアの間では定評のある小林歩[明石]である。現在の立ち位置的には興味は勝敗より勝ち方といったマッチメイクだが、だからこそジェロッピ最大の課題である「魅せる試合作り」をクリアするためには格好の場となったと言えるだろう。
セミファイナルには、これが昨年末の敗退以来の再起戦となる戎岡淳一[明石]。来日経験豊富な東洋ランカーのスリヤー・クロンパジョン[タイ国]が相手役を務める。かつて小松則幸から勝利を奪い、東洋タイトル戦線にも名を連ねた曲者相手に、健在ぶりをアピール出来るか。敗れてもなお踏み止まった日本ランキングに相応しい試合内容を望みたい。
その他、前座はすべて6回戦以上で地味ながらなかなかのクオリティ。児島芳生[明石]と福原寛人[江見]というマニアなら目の離せない一戦など、全7試合・計44Rの構成である。


※※駒木の手元の採点は「A」(10-9マスト)「B」(微差のRは10-10を積極的に採用)を併記します。「B」採点はラウンドマスト法の誤差を測るための試験的なものですので参考記録程度の認識でお願いします。公式ジャッジの基準は「A」と「B」の中間程度だとお考え下さい。