第１試合・契約58.0kg４回戦／○平山昌賢（判定３−０）水野美知雄●

平山はアマチュア出身の典型的なアウトボクサー。４回戦レヴェルなら十分通用する技術は持っているのだが、強引に距離を詰められた時は異様に脆く、５月のプロデビュー戦も接近戦を挑まれて判定負けしている。一方の水野はこれがデビュー戦。
１Ｒ。水野は平山のデビュー戦を研究していたのか、序盤から積極的に距離を詰めてゆく。やはり平山はそれに対応できず劣勢に。しかしラウンド終盤、平山がどうにかフックをクリーンヒットさせてから流れが変わり、ゴング間際には右が水野のアゴを打ち抜きダウンを奪う。
２Ｒ。前ラウンドのダウンで怖気づいたか、水野は距離を詰めきれず平山の距離で戦ってしまう。こうなると平山の技術と経験が一枚上で、ラウンド通じて優勢を保つ。ただ、平山はガードが低く、大振りのパンチがオープンブロー気味なのが気になる。
３Ｒ。引き続き平山のペース。中盤にレフェリーからオープンブローでキツめの注意を受けてから消極的になって水野の反撃を喰うが、要所要所で突き放してペースを手放さなかった。
４Ｒ。開始早々ヒットを奪う水野。が、接近戦で攻め手を失い勝機を逃し、逆に後半に息が上がったところを平山に突かれてしまう。終わってみれば、やはりこのラウンドも平山が存在感を発揮した。
公式ジャッジは39-36、40-35、39-37（３者とも平山）で、駒木の採点は40-35で平山優勢。
これで平山は１勝１敗。デビュー戦以来の課題は全く解決されていないが、とりあえず今回は相手に恵まれたか。水野はデビュー戦を飾れず１敗。