駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・ライト級4回戦/○豊原正浩(判定3−0)飯塚英記●

12名参加の西日本ブロック代表・豊原正浩は、ここまで判定3-0、2RKO、判定1-1勝者扱いという勝ち上がり。西日本決勝は通算成績負け越した者同士という“苦労人”対決となったが、豊原が壮絶な乱打戦の末に際どくジャッジの好印象を勝ち取った。
一方の中日本は5人参加と層が薄く、代表の飯塚英記は不戦勝、判定2-0という勝ち上がり過程。
なお、この試合は飯塚がまだ通算3勝のため、4回戦で行われた。

1R。初っ端から、両者ともお互いのパンチが当たる距離からワン・ツーでドツき合うアツい戦い。しかし、総合力で勝る豊原が中盤以降は有効打を連発して優勢に立つ。飯塚はガードが甘く、固めたつもりの両腕の隙間からパンチを浴びせられて守勢に回りながら守れないという厳しい展開に。
2R。このラウンドも中間距離で激しいファイト。パンチの正確性に勝る豊原がこのラウンドも有効打の質・量で優位に立つが、時折飯塚も印象的な加撃を見せた。
3R。豊原は足を使ったボクシングに切り替えるが、足を使う事に気が回り過ぎて手数が減ってしまう。そこを飯塚がアグレッシブに追い打ち。豊原はロープ際をグルグル回るばかりで劣勢に立たされた。
4R。再び豊原は足を止めてアグレッシブな打ち合いで勝負。勿論それが臨むところの飯塚も果敢に応戦。優位に立ったのは、やはり総合力で上回る豊原で、飯塚はまたもガードの甘さを突かれて被弾しまくった。

公式ジャッジは39-37、39-37、39-37で3者とも豊原。ラウンドごとの優劣がハッキリした試合だったので、恐らく誰が採点してもこうなるのではないか。勿論、駒木のジャッジも39-37で豊原優勢。
勝った豊原はこれで6勝(3KO)6敗2分と、通算成績を五分に戻した。試合そのものは危なげない勝利だったが、足を使ったボクシングが出来ないという大きな欠点を露呈してしまったのが気掛かり。西軍代表決定戦はともかくとして、22人のトーナメントを勝ち抜いて来る東日本代表との対決で、果たして現状のレヴェルで通用するかどうか……。
敗れた飯塚は3勝2敗。今日の試合振りを見る限り、今はまだ6回戦ではなかなか通用しない水準だろう。再度4回戦に戻って精進を重ね、スキルアップに励んで欲しい。