駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・契約56kg4回戦/○山下将臣(判定2−1)山下大士郎●

同じ名字、同じ1戦1敗の戦績の選手同士による異色カード。山下(大)の方は5月の千里馬神戸主催興行でデビュー戦を観戦しているが、両者デビュー戦らしい接近戦でフックを打ち合う泥仕合の末に敗れている。
1R。全体的に膠着気味の試合ながら、身長の低い山下(大)が、山下(将)の緩いガードの間からアッパーを捻じ込み、更に右フックを追い打ちする場面も。山下(将)は自分の試合運びが出来ていない感。
2R。両者体を密着させての泥仕合。形勢に大差は無いが、山下(将)の方が1〜2発印象的な加撃が見られ、これはジャッジに好印象。
3R。手数を出して圧力をかけてゆく山下(大)に対し、その隙を突いてボディアッパーを振り上げてゆく山下(将)。優劣のハッキリしない微妙なラウンドだが……。
4R。このラウンドも山下(大)が手数、手数でクリンチ気味の状態からでも攻めてゆくが、これはただ打っているだけという感じ。一方、山下(将)はミドルレンジから技術を感じさせる連打を放ち、好印象。
公式判定は39-37、39-37、37-39の2−1で山下(将)。駒木の採点は38-38。ラウンドごとの採点を集計した結果だから仕方が無いが、勝ち負けをつけるのは可哀想な気もする接戦であった。
勝った山下(将)は1勝1敗、敗れた山下(大)は2敗。共にもう少し技術に裏打ちされた試合運びをしてもらいたいところだ。