駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sフェザー級8回戦/△村田昌隆(判定1−1)北島元△

村田は14勝(8KO)3敗。この試合から「北島桃太郎」のリングネームを返上した北島は18勝(12KO)4敗で、これまで2度の日本王座挑戦経験がある。オサムジムっぽいリングネームだが所属は福岡帝拳である。
なお、この試合は第2回「ビー・タイト」(A級ボクサー4回戦制賞金トーナメント)の出場者決定戦としても行われた。
1R。北島が、左のトリプルを放つなど小気味よい攻めでペースを掴み、左アッパーをクリーンヒットさせてジャッジにアピール。しかし村田も手数と細かいヒットはあり、それほど大差は無い。
2R。村田が前半から左右の連打をクリーンヒットさせて優勢に立つも、北島も左中心に組み立てたパンチで一方的な流れを許さなかった。このラウンドも少差。
3R。ミドルレンジから、互いに得意のブローを狙い撃ちしてダメージを奪い合う持久戦に突入。前半は北島の左が目立つも、後半に入って村田が立て続けに有効打を奪った。なお、このラウンドで北島は額に傷を負ったが、これは正当なヒッティングによるものと判断された。
4R。近距離での攻防となったが、この距離はアッパーを得意とする北島に分が有る。村田もアグレッシブに攻めてはいるが、上手く凌がれた格好。
5R。再び中間距離に引っ張り込んだ村田がジェネラルシップを奪うが、北島も要所で左を浴びせてレフェリーにアピール。ほぼ互角のラウンドだが。
6R。今度は北島が得意のショートレンジに引きずり込んで主導権を握る。再三、得意のアッパーカットを打ち込んだ。村田は採点を左右する決め手が奪えない。
7R。北島が左を起点に連打を浴びせて有効打数でリード。村田もワン・ツーをヒットさせて応戦するが、北島の捨て身とも言える果敢な攻めに手を焼いた。
8R。村田がトリッキーな打ち方の右を連続してヒットさせて主導権を握る。北島も後半にラッシュを仕掛けたが、いかんせんヒット数が稼げず。ゴング寸前、村田の右ストレートが決まって、これが明確な採点基準となったか。
公式判定は77-76(村田支持)、77-76(北島支持)、76-76の三者三様でドロー。駒木の採点も76-76でドローとなった。これでビー・タイト出場権も宙に浮いた形となったが、負傷した北島が辞退する形で村田に出場権が転がり込んだそうだ。ただ、村田もダメージが深く、3月27日現在で出場を保留しているとのこと。