駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・Sフライ級6回戦/○堀田英也(2R2分33秒TKO)佐藤武夫●

ここからは04年度全日本新人王の凱旋試合が2試合続く。
Sフライ級を不戦勝ながら制した堀田はここまで7勝(4KO)1分の戦績。唯一の引き分けはデビュー戦の負傷ドローによるもので、現在7連勝中。先日発表の最新ランキングで日本10位を滑り落ちて、現在はノーランカー。ちなみに、2戦前・昨年10月の新人王戦(西日本・中日本対抗戦)の観戦記はhttp://d.hatena.ne.jp/komagi/20041011#p3を参照のこと。
対する佐藤は、ここまで6勝(1KO)8敗の戦績。負けが先行しているが、ここ2試合は6回戦で連勝している。
1R。佐藤がジャブを積極的に出して主導権を窺う。堀田はこれを捌きつつ、時折左フックなど強打をヒットさせてジャッジに印象付けるも、相変わらず手数が少ないのが気になるところ。その分、佐藤は手数では優勢に立ち、採点者としては頭の痛いラウンドに。
2R。序盤から中盤にかけては、比較的淡々とした展開。堀田が散発的に速いジャブを放ってヒットさせるが、追撃はウィーブされ、逆に細かくパンチをもらってしまう。ところが終盤に入り、堀田の右がテンプルにクリーンヒットしてから戦況が一変。次々と重量感溢れる強打を浴びせ掛け、佐藤をコーナーに詰めて一方的な展開に持ち込んだところでレフェリーがストップをかけた。
堀田は8連勝をTKOで飾って、これでA級昇格。この調子なら、再び日本ランクに名を連ねる日も遠くあるまい。ただ、相変わらずの手数の少なさはやはり気掛かりで、特に速いジャブを持っているだけに余計勿体無いと思えてしまう。今後難敵を相手に迎えた場合、判定勝負では内容以上の苦戦を強いられるケースも考えられるので、ジャブをもっと効果的に使えるようになってもらいたいと思う。
一方の佐藤は、最後の30秒を除いては善戦していたが、最後は力づくで捻じ伏せられた格好。逆に言えば、2Rで強引に捻じ伏せられてしまう辺りが実力差なのだろう。