駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

尼崎ジム創設25周年記念興行

アルカイックホールの小ホール、南側7列目中央より観戦。
節目の年の記念興行ながら、仲宣明が敗戦休養中、洲鎌栄一がこの日引退式…と、昨年までの2枚看板を欠く少々寂しい顔触れのマッチメイクになってしまった。そのためか、昨年までは全席指定のチケットも、今年は4列目以降は自由席&値下げということに。それでもプロレス的に満員〜超満員の間くらいの客入りで若干の空席があった。
この日は主催の尼崎ジムをはじめ、京阪神を代表する“イチビリボクサー養成ジム”のグリーンボーイが集結し、過度のパフォーマンスや挑発行為に及ぶ見るに耐えない光景が続出。6回戦以上のホープならまだしも、この日デビュー戦のペーペーが客や相手選手を煽っても興醒めするばかりである。ましてや、そんな選手が秒殺を喰らう場面が続出し、苦笑するやら呆れるやら。新人選手及びジム関係者には、今一度「プロ」とは何をもって「プロ」と呼ばれるのか、その意味を考え直して頂きたい。客を笑わせたいのだったら、ボクシングジムじゃなくて吉本のNSCにでも通えば良いのだ。

あと、この日は4回戦で1RTKOが連発されたが、その多くはアマチュアボクシング並かそれ以上のタイミングでストップがかけられたもの。ストップが早くなったのは先月末からの傾向だが、今大会は輪にかけて早い印象。特に東野レフェリーのストップが異様に早く、ちょっと劣勢が明らかになったら即ストップしてしまう。これでは選手側はたまったもんじゃないだろう。細かいダメージの蓄積がリング禍の最大の原因だが、だからといって1Rの前半で止めるのは過保護すぎやしないか。試合慣れしないまま試合数という“キャリア”を重ねていくのは、逆に危険な側面もあるような気がしてならない。せめて後半最初のラウンド、判定勝ちが困難になる時点まではダウン無しのTKOは極力控えるべきではないかというのが個人的な感想だ。