駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第3試合・Sフライ級4回戦/○飯田聖人[大阪帝拳](2R1分38秒TKO)河口将侑[オール]●

Sフライ級の2回戦。飯田は4/3の1回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050403#p2)で明白な判定勝ちを収めての2戦目で、戦績は4勝(2KO)1敗。河口は1回戦シード。戦績は2勝(1KO)3敗2分で、昨年度はフライ級にエントリーするも、緒戦で後に全日本を制する久高寛之と対戦して敢え無く敗れている。
1R。飯田の動きが良い。巧みなガード、ダッキングで河口の右フック・強打中心の攻撃を捌きつつ、ワン・ツーから左フック、更に右ストレート、アッパーを上下に打ち分けてクリーンヒットを奪い、完全な攻勢に立った。
2R。このラウンドも飯田の攻守が冴える。ワン・ツー、ボディ、アッパーを多彩に使い分けて主導権を完全に掌握すると、左フックをテンプルに叩き込んでダウンを奪う。河口も戦意衰えず立ち上がったが、ロープ際に詰められてラッシュされると、レフェリーが飛び込んでTKOを宣告した。
飯田が4月の試合から更に1〜2段階進化した切れの良い動きを見せ付けて圧勝。1回戦時は「努力の跡は窺えるが才能としては平凡な、『はじめの一歩』の小橋健太タイプ」と評したが、今日の試合ではそれに天賦の才が無くては醸し出せない凄みが加わってきたように思えた。たゆまぬ努力が眠っていた才能を引き出しつつあるのだろう。現時点で既に西軍代表クラスの実力はあると思われ、これから更に進歩を積み重ねれば、全日本制覇も夢ではない。