駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第4試合・フライ級4回戦/○久田哲也[ハラダ](2R0分45秒KO)松下泰士[ヨシヤマ]●

フライ級の2回戦。久田は1回戦シードで、ここまでの戦績は2勝(1KO)1敗。昨年度の新人王戦では、1回戦で準優勝の本田猛にスプリットデジションで惜敗している。対する松下は、ここまで6勝(2KO)の戦績で今期優勝候補の1人だが、5/1の1回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050501#p5)で大苦戦して、冷や汗モノの2回戦進出。実力査定に手ごろなライバルを迎えたこの試合で、その真価を問われる。
1R。松下がキレのあるワン・ツーで細かくヒットを奪っていくが、相変わらずガードが低い。久田はそれを咎めるように、ドサクサ紛れ気味に強打でヒットを奪い返していってジャッジを微妙にさせた。
2R。久田がラウンド開始当初からアグレッシブに出て、左右のフックをクリーンヒットさせてダウンを奪う。松下は何とか立ち上がるが、この千載一遇のチャンスを久田は見逃さず、ワン・ツーで2回目のダウンを奪い自動的KO。見事な仕留めっぷりだった。
昨年からの捲土重来を期した久田が、見事な決定力でジャイアント・キリング。実力の底を見せないまま迎える準決勝の相手は、恐らくまたも優勝候補の奈須勇樹。レベルの高い階級ゆえに、ここから気の休まらない試合が続くが、健闘を祈りたい。敗れた松下は、なるほど攻撃のセンスは感じさせるものの、ディフェンスが甘過ぎた。ガードが低い上にボディワークが今ひとつでは、折角のオフェンス能力も宝の持ち腐れである。今一度ディフェンス全般を鍛え直してB級6回戦での復帰に備えて欲しい。