駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・Sフライ級4回戦/○小島宏樹[エディ](2R2分06秒TKO)中村元彦[アダチ]●

ここから2試合はオープン戦。小島は昨年度Sフライ級西日本新人王戦準優勝。堀田英也と接戦の末に惜敗して、これが復帰戦。3勝(1KO)2敗の戦績。対する中村は00年12月デビューという古株だが、戦績は1勝(1KO)5敗。明らかに小島側の事情だけを配慮したミスマッチの組み合わせだが、こういう機会でもなければ今の中村には試合のチャンスが無いのかもしれない。その中村は、あの小島英次と同日デビューと言うのだから、実力社会は残酷だ。
1R。中村が出入りの激しいトリッキーな動きでショートフックをヒットさせてゆくが、小島も鋭いワン・ツーで応戦。やや大振りが過ぎていたものの、終盤には右フックを2発ヒットさせてこのラウンドを奪った。
2R。中村はヘディング気味に突進してインファイトを仕掛けてゆく。小島はその頭突きで傷を負うなど苦戦を強いられるが、ラウンド後半に打ち合いで優勢に立つと、中村陣営から早めのタオル投入。ところがこれに気づかなかった野田レフェリーが、戦意喪失して打たれる中村を放置してしまう危ない場面に。幸い大事には至らなかったがヒヤリとさせられた。
無事復帰戦をクリアした小島はこれでB級昇格。今日の試合では現状の実力を査定するところまで行かなかったが、過去の実績からして本調子になれば6回戦でも互角に渡り合えるだろう。一方の中村は、早いタオル投入のタイミングからして、初めから覚悟した上での惨敗だろう。あとは本人が納得のいく所までボクシングを続けるだけ…といったところか。