駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第1試合・Sフライ級4回戦/△橋口竣[正拳](判定0−1)矢野幸太[エディ]△

興行の幕開けは、主催・正拳ジムのグリーンボーイが出場するオープン戦。橋口は4/30のデビュー戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050430#p4)で判定負けして1敗の戦績。体力・技術面がどこまで強化されたか注目。対する矢野は1勝(1KO)4敗1分の戦績。西日本ボクシング協会のウェブサイトによると、前日計量で650gのオーバーだったようだ。こういう場合のペナルティというのはどうなってるのだろう? グローブの大きさも違ったようには見えなかったが……。
1R。橋口がジャブで機先を制して主導権を握る。矢野も右フックを中心にヒットを奪うが、距離感がイマイチで、遠すぎる所から攻撃をしているように見える。それでも終盤、矢野は圧力をかけていって不完全ながらヒットを奪って差の無い情勢に持ち込む。
2R。序盤戦は橋口がジャブやボディブローなど左を有効に使ってペースを握るが、まだパンチの打ち方が粗くナックルパートのクリーンヒットが見られない。矢野はまたも後半になって接近戦を挑んで互角以上の形勢に持ち込むも、こちらはパンチが致命的なまでに軽くインパクトが無い。またも少差のラウンド。
3R。ややバテ始めた橋口、パンチのキレや動き共に精度を欠く。それに対し、矢野は足を使って自分のペースで接近戦。細かいパンチを次々とヒットさせ、このラウンドは手数勝ちの印象か。
4R。このラウンドも矢野が足を使い、橋口の周りをグルグル回りながら細かくワン・ツーを打っていく。橋口も不完全な当たりながら強打を的の内側に放って行くも、手数が少なくペースを掴めなかった。
公式判定は39-37(矢野優勢)、38-38、38-38の1−0ドロー。駒木のジャッジは38-38イーブン。
橋口は左の使い方などに進歩が見られたものの、スタミナ面やパンチの正確さには未だ課題を残している印象。初勝利のためには、まず4ラウンド保つ試合用のスタミナを身につける事だ。一方の矢野はパンチがとにかく軽く、これはプロの世界では厳しそうだ。今回は手数で押し切って引き分けに持ち込んだが、いかにも戦績なりの選手という印象。