駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第3試合・フライ級4回戦/●宮口正春[神拳阪神](4R2分42秒TKO)金光佑治[六島]○

最激戦区・フライ級の準決勝第1試合。
宮口は1回戦シード、7/9の2回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050709#p7)はかなり際どいドロー勝者扱いでの進出。戦績は3勝(2KO)4敗1分。
一方の金光も1回戦シードで、6/5の2回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050605#p14)は1年ぶりの試合とは思えぬ動きで90秒殺KO劇。戦績は5勝(4KO)で、昨年棄権して上がれなかった準決勝のリングで暴れまくりたい所だろう。
1R。地力で劣る宮口は、小刻みに体を揺らしながらフックを振り回す。変則的な動きで金光を翻弄する作戦だが、金光はこれを冷静に捌いて、自分の距離を掴むやフックでクリーンヒットを連発した。
2R。強引な攻めでペースを掴みたい宮口だが、逆に金光からプレッシャーをかけられて苦戦。金光は宮口の大振りをガード・パーリで防ぎつつ、左右フック中心のコンビネーションを上下に次々と突き刺した。
3R。このラウンドも金光が総合力の差を見せつける展開。宮口はややヒザが固いのか軽快さに欠け、自分の狙う展開に持ち込めない様子。終盤、金光は連打で有効打を奪ってハイライトシーンを作る。
4R。このラウンドも金光が自分の距離を取りきって優勢。抵抗する宮口は、前のめり気味の姿勢でやはりパンチが大き過ぎる印象。金光は、左フック、右ストレート中心の攻撃で効かせた後、最後はワン・ツーから4〜5連発のクリーンヒットを畳み掛けて宮口をグロッキーにさせてTKOを奪った。
金光が総合力の差で圧倒した試合。宮口は相手の距離感を乱そうとしたが、肝心の攻守がついて来ずに一方的な展開に持っていかれた。ただ、勝った金光はガードやパーリングが上手ではあるが、何故かつまらない被弾も少なくなかった。決勝の相手は1発の被弾が命取りになる強打者だけに、これは少々心配。