駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第7試合・Sバンタム級4回戦/●佐々木勝之[守口東郷](判定1−2)忠地啓太[ウォズ]○

バンタム級準決勝第1試合。
佐々木は4/2の1回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050402#p4)を劣勢から苦しみ抜いて逆転TKO勝ち。続く2回戦は相手の負傷棄権で不戦勝。スタミナ難とガードの低い面がどこまで修正できているかが今日の勝敗を分けるカギ。戦績は2勝(1KO)1敗。
対する忠地は1回戦をシード、7/9の2回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050709#p9)を秒殺KOで突破。5勝(2KO)1敗の戦績が示すように4回戦では上位の実力も、試合での態度にやや真摯さが欠ける点が気になるところ。
1R。前半、佐々木が先手を取りに行くと、忠地は様子見ムードで余裕綽々。後半になると佐々木が更にアグレッシブにフック合戦を挑むと、忠地は佐々木の相変わらず低いガードを突いて強打一発、ダウンを奪う。
2R。忠地は手数も少なく余裕の構えだが、佐々木がアグレッシブにインファイトを仕掛けると左右にボディフックをクリーンヒットされて劣勢に。その後、再び大振りの強打合戦になったが、今度は顔面にしこたま佐々木のパンチを貰ってしまう。
3R。ディフェンス意識の薄い忠地は、このラウンドも佐々木のフックを喰らって目尻から出血。しかし佐々木もガードの低さが災いしてクリーンヒットを数発受ける。ジャッジ的には微妙なラウンド。
4R。守備下手な2人の壮絶な打撃戦へ突入。序盤、忠地がクリーンヒットを連発すると、中盤には佐々木が反撃。しかし終盤再び忠地が攻勢に出て、何とかこのラウンドを奪ったか?
公式判定は38-37、38-37(以上、忠地支持)、38-37(佐々木支持)の際どい2-1判定で辛くも忠地の勝利。駒木の採点でも38-37で忠地に1ポイントの優勢を見た。
ただ、この日の忠地は“勝ちを拾った”というような大苦戦。守備意識の薄さと、何よりも必要以上に余裕を持って戦ってしまう悪いところが全て試合内容に現れてしまった。佐々木は地力で優る相手に愚直ながらアグレッシブな強打で互角に渡り合ったが、いかんせんハンドスピードの差とガードの甘さが響いた。スタミナ面では進歩が窺えたので、この調子で1つずつ課題をクリアしていって欲しい。