駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第1試合・ライト級4回戦/○竹中聡[大鵬](判定2−1)森山公則[エディ]●

まず竹中はここまで2勝1敗。5/22の新人王戦2回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050522#p8)で、坂本政憲に判定負けして以来のリング。ワン・ツーからの左ボディなど、4回戦離れしたムーヴを見せる事もある好選手。
一方の森山は1勝1分の戦績。直前の試合は5/1の新人王1回戦(http://d.hatena.ne.jp/komagi/20050501#p15)で、近藤良一を相手にドロー敗者扱いで敗退している。
1R。森山が先手を打ってワン・ツー主体の攻めだが、ハンドスピードは平凡で、パワーも少々物足りない印象。しかし竹中はこれをガードで捌き切れずに被弾を許してしまう。今日の竹中はいかにも絶不調で、攻撃に転じても距離感は狂っているわ、ボディバランスがバラバラでワン・ツーすらロクに打てないわの体たらく。4月の好調振りを知っている者としては信じられないような戦況で劣勢に。
2R。序盤から竹中が、単発ながらストレートを中心に不完全ながらヒットを奪っていく。森山もヒット&アウェイを試みてジャブ、フックを当てていくも不発多し。最終盤、竹中は固い動きの中で必死のカウンターを放って、このラウンドやや優勢か。
3R。竹中はディフェンス巧みに森山の手数攻めを上手く捌くが、攻撃では相変わらず動きが固く、せっかく得意のステップインからのボディフックを放っても余り見栄えがしない。結局、手数劣勢のまま、森山の放つ強引な振り回しパンチをチョコチョコと貰ってしまった。
4R。前半は森山が強引に手数を放っていくが、竹中はガードでこれをほぼ防ぎきる。後半は竹中が主導権を握ってストレート、フック中心の単発攻撃でヒットを重ねて、このラウンドはどうやら優勢。
公式判定は39-37、39-37(以上、竹中支持)、39-37(森山支持)。駒木の採点は38-38イーブン。
竹中は何とか勝つには勝ったが、今日は好調時の動きからは程遠く、観ているこちらも「どうしちゃったんだ?」と首を傾げるばかり。原因は分からないが、とにかく下半身に全然力が入っていないような感じで動きが緩慢だった。得意のワン・ツーボディどころかワン・ツーすらほとんど見られずじまいで、だがそれでも結果を出すのだから、やはり実力は4回戦では上位なのだろう。今一度鍛え直して往時の動きを取り戻してもらいたい。
敗れた森山は、手数こそ多いが、ハンドスピード・威力共に物足りず、アグレッシブさがポイントに繋がっていってない。こちらももっともっと鍛えてもらいたい。