駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第1試合・バンタム級契約ウェイト(52.5kg)4回戦/●加藤毅[ヨシヤマ](判定0−3)森本一春[江坂]○

今日の興行は、両者これがデビュー戦のフレッシュな試合からスタート。
1R。両者、距離感の合わないチグハグなパンチをクロスさせる、いかにもデビュー戦という試合。しかし次第に加藤がガードを固めてワン・ツーに左フックを繋げて主導権を握る。ラウンド中盤には森本も左アッパーを利かせてヒットを重ねるが、これはややハンドスピードに欠ける感じ。その後再び加藤がフックを連続して有効打とし、このラウンドを獲り切る。
2R。序盤は打撃戦でこれは両者互角も、中盤以降は加藤が早くもスタミナ切れか失速。泥仕合気味な膠着から強打を振りかぶってはブンブンと放ってヒットも奪うが、森本の細かいワン・ツーが手数・ヒット数で優勢。ただ、森本も強打を狙うと大振り気味で決定的なシーンは無し。
3R。頭をくっつける程の超接近戦。森本がボディアッパーと細かいワン・ツーで攻め込み、やや優勢か。加藤も強打中心で抵抗したが手数が足りない。両者、オープンブロー気味で、もう少しナックルパートを心掛けたい。
4R。接近戦で細かい連打を互いに打ち合う。戦況劣勢の加藤が懸命に食い下がるが、時間が経過するに連れて森本が手数と圧力で勝り、主導権を確保していった。
公式判定は3者とも39-37で森本支持。駒木の採点も39-37で森本優勢。
両者、技術よりも気迫もろとも手数任せに攻め合うという、良くも悪くもルーキーらしい試合運び。森本が細かい連打の手数とボディブロー、アッパーの技術で新人同士なりに若干上回り、これがそのまま採点結果に直結した。加藤はスタミナに難があり、肝心な所で守勢に回らされた。左フックには見所もあり、長所を伸ばしつつスタミナ強化に励んでもらいたい。