駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第11試合ミドル級6回戦/○古川明裕[ワールド日立](判定3−0)田島秀哲[天熊丸木]●

1R、田島はガードを固めて古川の豪腕を封じると、終盤には逆襲に転じ、猛烈なラッシュで古川を半失神状態に追い込む。レフェリーが割って入りTKO決着と思われたが、裁定はなんとスタンディングダウン。東日本では最近復活したらしい“過去の遺物”だが、まさかこのタイミングで出るとは……。2R以降は、体力を失った古川が強引に体を浴びせて田島をコーナーに押し込み、パンチとも言えないショートで手数だけ稼ぐという見苦しい展開。田島も田島でこれでスタミナを失ってしまい、体を入れ替える事も出来なくなって酷い膠着戦に。そのまま延々とフルラウンドまで時間を空費する最悪の試合展開になってしまった。
公式判定は58-57、57-56、57-57の2−0で古川。駒木の採点は58-56古川優勢。
1Rこそミドル級らしい豪快で危険な試合が観られたが、あとはもう大凡戦モードまっしぐら。有り体に言って、負け試合を救われた古川陣営以外は誰も幸せになれない、何とも後味の悪い最終試合となってしまった。お世辞にも6回戦ボクサーがカネを取って見せるボクシングではない。